厚木市飯山の飯山ゴルフスクエアが6月13日に閉店し、31年間の歴史に幕を下ろした。同施設は220ヤードのフェアウェイに加え、3階建て全120打席を備える本格的なゴルフ練習場として1990年にオープン。地域の高校ゴルフ部やジュニア世代の選手に練習の場を安価に提供するなど、老若男女問わず多くのゴルファーが腕を磨いた。
同施設は日立Astemoビジネスソリューションズ(株)の運営で、閉店は親会社の日立Astemo(株)が昨年9月に決定。新型コロナウイルス感染症が業績に与える影響や財務状況を踏まえて売却方針を決定した。
「若い世代の利用者が増えていただけに、閉店は大変残念」と話すのは同施設責任者の中嶌優二さん(66)だ。ゴルフは屋外の広い場所で「3密」を回避できるとして競技人口が増えている状況で、初心者ゴルファーがコースデビューを目指して練習場を利用している。中嶌さんによると同施設では昨年7月後半から利用者が増え始めたと言い、「1日400人前後が訪れていたこともあり、土日は打席を待つ人が出るほど賑わっていた」と振り返る。
感謝を込めて地域に恩返し
同施設は5月31日に営業を終了し、6月1日から13日までの時間を地域に住民に感謝を伝える期間に充てた。
期間中は近隣の幼稚園に通う園児を招いて芝生の上で元気よく遊ばせたり、大会を控えたジュニア選手に対して無償で練習の場を提供した。最終日の13日には、ハワイアン&カラオケ大会を催し、近隣住民や常連客らが芝生の上で閉店を惜しんだ。
中嶌さんは「照明や騒音で近隣の皆様にはご迷惑をおかけしました。31年間も営業を続けられたのは地域の皆さんのご理解とお客様のおかげ」と感謝を示していた。
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