小園おはなし会(大久保昭子代表)が小園児童館で開催している「母と子のおはなし会」が、1988年の第1回開催から数えて300回を超えた。約28年にわたる活動の中で読み聞かせた本は述べ1200冊。多くの子どもたちに「物語を読む楽しさ」を伝え続けてきた。
小園おはなし会は当初、小園児童館の職員2人が立ち上げた。同館で8月を除く毎月1回、絵本の読み聞かせを行っており、幼稚園前の未就園児とその母親なら誰でも参加できる。
メンバーは大久保代表の他に4人。大久保さんが小学校の授業で「おはなしの語り」をする団体の活動で多忙になったため、5年ほど前から4人が中心になって活動している。
最初は母として会に参加する側だったという、大谷やよいさん。ここで感じた「ほっとするような優しい時間」に惹かれ、子育てが一段落した後、スタッフとして携わるようになった。
おはなし会開催前には、2時間ほどの会議を開く。持ち寄った絵本を実際に読み合わせ、内容や言葉、リズムがいいものなどで当日使う4冊を選定。他にも本の順番、途中のわらべ歌など、子どもが飽きないよう工夫した40分間のプログラムを構成する。
会で心がけているのは、「自分の中で考える力を取り込める本」を選ぶこと。「印象的なエピソードに『もりのなか』という本があります」と、メンバーの一人である小林玲子さんは話す。
「これは白黒の絵本なんですが、ここに来ていた子が久々に手に取った時、『これ、色なかったんだ』と言ったんです。その子の中で想像が膨らみ、カラフルな世界が広がっていたんですね」と続ける。
読み聞かせを続けて28年。街中で大人になった子どもを見かけると長くやっていると実感するという。「1回1回を大切にやってきただけ。1組でも来てくれる母子がいて、自分たちが元気な限り続けていきたい」と、メンバーは口を揃えた。
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