綾瀬市商工会(笠間茂治会長)が深谷中5丁目に建設整備を進めている「新商工会館」の本体工事が最終段階を迎え、2月下旬の移転に向けた準備が本格化している。新会館の稼働を目前に本紙の取材に応じた笠間茂治会長は新たな拠点に込めた思いを熱く語り、「商工会としての原点回帰が重要」との認識を重ねて強調した。
深谷中4丁目にある綾瀬市商工会館は1967(昭和42)年に現在の場所に建設された。当時は平屋建てで7年後に2階部分が増築された。前身の「綾瀬町商工会」から商工会館に事務局を置き、人口が10倍にまで成長した綾瀬市の発展に貢献してきた。
老朽化
その商工会館も近年は老朽化との背中合わせだった。笠間会長から数えて3代前の三浦福好会長当時に商工会の事業会計に建設基金が創設され、これまでに7814万円の自己資金を積み立ててきた。
2017年8月に臨時総代会が開催され、新商工会館の建設計画と借入限度額が承認されると、県や市など関係機関との調整が本格化し、18年7月に旧町役場跡地に建設地が決定。同11月に建設工事に向けた契約が締結され12月に着工した。
協力金
新商工会館の総工費予算は2億9800万円。積立金と借入金のほか県からの補助金5319万円、綾瀬市から8495万円の補助金交付が決定している。残りの資金は借入れを予定しているが、昨年11月末までに約400件3500万円の協力金が寄せられ、事務局によると現在も協力金額が増え続けている。
商工会では今年2月中旬にも新会館への引っ越しを行い、2月下旬には新会館での業務を開始したい考え。1月27日(月)と28日(火)には内覧会(両日午後2時から午後4時)を開き、会員や一般の市民にも広く新会館をお披露目する。落成式は新年度の4月21日(火)に開催を予定している。
農との連携も
本紙の取材に笠間会長は新しい商工会館について「商工会活動の原点でもある『会員相互の結束と地域連携』を改めて念頭に置く、原点回帰の契機としたい」との考えを示したうえで「新会館にふさわしく効率的で創造性に富んだ業務を行い、商工業者の課題である事業の発展と継承を柱に、農業分野との連携にも力を入れ、綾瀬市内の産業発展に貢献していきたい」と抱負を述べた。
綾瀬版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|