綾瀬市が9月1日、企業間のマッチングサービスを提供している「リンカーズ株式会社」とのコーディネーター業務に係る覚書を締結した。
リンカーズは大手メーカーの技術ニーズと、中堅中小企業・大学とのマッチングを行う会社。今回の提携は、市商工会が運用する「綾瀬市工業データベース(DB)」の新たな活用手段となる。
きっかけは、市と工業振興に関する協定を結ぶ5金融機関の1つである商工組合中央金庫からの紹介。リンカーズがDBに興味を示し、締結に至った。
市では今年4月から(株)さがみはら産業創造センターと提携し、近隣中堅企業へのマッチングを広げる取り組みを行っている。リンカーズと覚書を交わしたことで、大手への販路拡大や開拓も可能になる。
リンカーズは相模原市を含む12の自治体とコーディネーター業務の提携を結んでおり、綾瀬市は13番目。このうちDBを使っているのは愛知県豊田市のみで、県内では綾瀬が初となる。
市工業振興企業誘致課では、「大手への販路拡大や市内産業活性だけでなく、情報が入ってくることに大きな意味がある。大手の求めているものがわかれば、市内企業の戦略や行政が行う支援の方向性を明確にすることができるはず」と、効果に期待を寄せる。
綾瀬市工業データベースは「made in ayase・あやせ工場」プロジェクトの一環として、自治体・経済団体・金融機関が連携した県内初の取り組み。運用開始から半年で7万2791件閲覧され、商談登録数20件、契約件数6件の実績を上げている。