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綾瀬版 公開:2018年1月1日 エリアトップへ

市制40周年特別企画 綾瀬誕生130年の歴史辿る 「がんばる市内企業」を紹介

社会

公開:2018年1月1日

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▲1978年の旧市庁舎前。中央は市制施行記念アーチ。下の写真は現在の様子
▲1978年の旧市庁舎前。中央は市制施行記念アーチ。下の写真は現在の様子

 綾瀬市は今年11月、市制施行40年の節目を迎える。全国646番目、県下では一番若い19番目の市として、人口5万9133人で誕生した。本紙では新春特別企画として、「綾瀬」の名称が誕生した村から町、市制への変遷の歴史をたどるとともに、移りゆく時代の中で活躍する市内企業を取材した。

 綾瀬が市になったのは、1978(昭和53)年11月1日。高度経済成長で首都圏に人口が集中し、当時の綾瀬町にもベッドタウンとして住宅団地が作られ始めた。また、他都市から移転してきた企業群が町内に工業団地を形成していった。

 これらの動きを背景に60年代に人口急増が始まり、65年から75年にかけて5年単位で人口が倍増。60年には8300人ほどだった人口が15年間で5万人まで増え、町から市になるための様々な要件を満たした。

「綾瀬」の誕生

 初めて「綾瀬」の名が登場したのは、1889(明治22)年。連合村を形成していた吉岡・上土棚・本蓼川・蓼川・深谷・寺尾・早川・小園の8カ村が合併し、「綾瀬村」が誕生した。

 名前の由来について記録は残っていないが、蓼川・比留川・目久尻川の支流(瀬)が綾をなしている「地形説」、養蚕が盛んだった当時の絹でできた綾にちなんだ「産業説」、蓼川が「綾瀬川」と呼ばれていたためとされる「河川説」の3つがあるという。

 綾瀬村では養蚕を主な産業にしており、1917(大正6)年には「県下町村のうち昨年の繭生産高二○○○石以上は綾瀬村ほか高座郡内五村である」と報じられている。この後、養蚕産業衰退で普通作物・園芸に転換を図る施策がとられ、34年には甘藷「高座赤」が関西に出荷された記録が残されている。

 全国肉畜博覧会で大久保泰次さん(早川)出品の種豚が名誉賞、田中好三さん(上土棚)出品の種豚が一等賞一席を受賞し、地元ブランド豚である「高座豚」の名が全国に知れ渡ったのもこの頃だった。

基地整備と町への移行

 厚木基地整備が始まったのは、1941(昭和16)年。軍当局が綾瀬・渋谷・大和の3カ村の地主約300人を綾瀬村国民学校に集め、海軍諸施設用地買収の通告を行った。軍都化を背景に人口が増え、45年4月1日に町制を施行。最後の村役場だった建物(現・中村地区センター駐車場)が最初の町役場となり、この時の門柱は今も残っている。

 戦後、豚や高座赤など特産の生産が再開され、53年に出荷最盛期を迎えた「高座スイカ」の作付も始まった。57年には述べ数千人が高座豚の視察に訪れるなど、畜産や農業が盛んだった様子が伺える。

 時代は高度経済成長期に入り、60年に町内での民間企業の宅地開発が始まった。翌61年には企業誘致の第一号が小園で操業を始め、小園や綾西の住宅団地の造成も行われ始めた。

 70年代に入ると綾瀬工業団地や早川工業団地、さがみ野工業団地が整備されるなど、自動車部品関連企業を中心に工業化が進んでいった。また、70年から学校がほぼ毎年1校の割合で開校し、東名高速道路や新幹線が町内を通るなど環境も大きく変わっていった。

町から市へ

 人口が5万人を超え、その他も市の基準に達したことで1978年に市制に移行する。総合文化施設や消防庁舎をはじめとした様々な公共施設が整備されるなど、「住みよい綾瀬市」に向けたスタートが切られた。

 市制施行から40年。市や市民を取り巻く環境は大きく変遷を遂げている。市内産業も多様化し、各企業は様々な企業努力で時代の荒波を乗り越えている。

 近年では官民一体の活動が活発になり、地域活性の新たな可能性を見出している。『最速』をもじった『菜速』の綾瀬野菜や、県内4位の企業集積数を活かした「ものづくりのまち綾瀬」、ロケ誘致にご当地グルメ開発など新たな取り組みが生まれ、綾瀬市の知名度向上と発展を目指している。

旧町役場。門柱は現存している
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