綾瀬市立図書館(三橋由紀子館長)の新規事業「電子図書館」が始まった。パソコンやタブレット端末、スマートフォンなどインターネット通信環境で24時間いつでも貸し出しを受けられるサービスで、利便性向上と蔵書量強化を目的に導入された。4月1日の開始以降、新たに図書館の利用登録者が増えるなどの波及効果も表れている。
駅を持たない綾瀬では遠方に住む高齢者や障害者、子育てママらが、公共交通機関で図書館本館を利用しにくいという難点があった。また、何千平方メートルもある他市の図書館に比べ1170平方メートルほどの市立図書館は、分室含め現在保有する約26万冊で蔵書量の限界を迎えているという課題もあった。
これらを解決するため導入されたのが、電子書籍。図書館本館で利用登録しIDとパスワードを発行すれば、パソコンやスマホ、タブレットでいつでも貸し出し・予約・返却することができる。
登録は図書館利用者カードを持参するだけ。持ってない人も利用者カード登録をすれば、手続きすることができる。三橋館長によるとサービス開始から9日間での電子図書館登録者は266人で、うち利用者カード新規登録者が100人。分室含めひと月(23日間)で122人だった昨年4月を大きく上回るペースで伸びているという。
貸出中の本は簡単に予約可能。返却されると次の人にメールで通知される。貸し出し限度1人3冊までで、期限は2週間。これを過ぎると自動的に返却されるので返し忘れの心配もない。
また、画面上で文字の拡大が可能なため高齢者や視覚障害者への環境が向上。一部、ネイティブな発音で音読する英語絵本導入など、電子書籍ならではのものもある。
来館者の環境も改善
市立図書館では、これまで月・木・金のみ午後7時までだった開館時間を全平日午後7時までに拡大し、市内5カ所に新たな返却ポストも設置。また、5月から小さい子どもが声を出したり泣いたりしても子育てママが気兼ねなく図書館本館を利用できる時間帯を作る「あかちゃんのとしょかん」も開始するなど、利用環境向上のための様々な取り組みを行っていく。
問合せは同館【電話】0467・77・8191へ。
綾瀬版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|