県がこのほど、ものづくり産業の発展に貢献している優良工場9社と優良小規模企業者12社を表彰した。綾瀬からは優良工場にノーブル電子工業(株)(土橋恒一社長/上土棚北)と(有)光製作所(丸山裕司社長/深谷上)が、優良小規模企業者に(株)サーフ・エンジニアリング(根本秀幸社長/吉岡東)が選ばれた。
ノーブル電子工業
空調システムの心臓部ともいえる自動制御盤のハードウェア・ソフトウェアの設計・製造を行う「縁の下の力持ち」としての役割を担う企業。東京スカイツリーや東京駅、ランドマークタワー、丸の内のビルなど大きなシェアを持つ。現在の場所に本社を移転し、今は幹部候補生の育成や労働環境向上など、先々を見据えた取り組みに力を入れる。「表彰は周囲のご尽力や従業員の力があってこそ。これに恥じない企業として活動していきたい」と土橋社長は話した。
光製作所
金属プレス加工と金型製作を行う同社。新幹線や商業施設等で使う、高い品質と安全性を必要とする製品を手がける。大きな特徴は、社長が早くから取り組んだという女性従業員と外国人労働者の採用。社員としての目的を明確にし、BBQでコミュニケーションを図るなど労働環境やモチベーション維持、人材育成に力を入れる。「今回ある一点において優良とされたが、まだまだな部分もある。これに見合う企業として気を引き締めたい」と丸山社長は語った。
サーフ・エンジニアリング
長尺旋盤とインフラ点検ロボットを手がける「課題解決型エンジニアリング集団」の会社。これまで主力だったインフラ事業から、職人としての技術力を問われる長尺旋盤加工中心に方向転換したほか、社長が自ら立ち上げた「工業の宮大工」というものづくりネットワークで大物・難加工物もワンストトップで解決する。「目指すのは、町工場の質の向上と単価の底上げ。こうして知恵を共有しながら技術・事業を継承し、地域企業としての責務を果たせれば」と根本社長は述べた。