一般社団法人横須賀市観光協会が、「観光タクシー」を活用したご当地ツアーの開発に乗り出している。個人ではアクセスしづらい場所をタクシーの機動力を活かして効率よく巡ってもらうほか、周遊ツアーを実施する際の交通手段として定着させたい考え。新型コロナの影響で今後の旅行形態が「少人数化」することも予測しており、新しいニーズへの対応にもつなげる。今月9日と19日に事業化を目指してモニターツアーを行った。
昨今の観光ニーズは多様化しており、有名な観光地だけでなく、ニッチな場所を好んで訪れる人が増えている。ドラマや映画、アニメなどの作品に登場したロケ地を巡る”聖地巡礼”の旅などはその代表。認知度があまり高くない小粒の観光スポットもストーリー性のあるルートを編み出すことで集客に繋げられる。こうした背景から、同観光協会では行動の自由度が高い観光タクシーに目を付けた。
両日のモニターツアーは、鎌倉幕府の成立に尽力した「三浦一族」ゆかりの地をめぐる企画。2022年放送予定のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を1年先取りして実施した。12人の参加者がワゴンタイプの観光タクシー3台に分乗し、三浦義明の子、佐原十郎義連が創建したと伝えられる満願寺、国重要文化財の三浦善明坐像が安置されている満昌寺などがある北久里浜・衣笠エリアを訪れた。参加者の満足度に直結するツアーガイドを久里浜出身で歴史&山城ナビゲーターの宇野睦さんが担当した=右下写真。
評判は上々だった。「自分の運転ではたどり着けない場所」「駐車場の不安もない」といった声が上がった。今回の取り組みに手応えを得た同観光協会では、「三浦一族」と「戦争遺跡」をテーマにした周遊を2枚看板に観光タクシーツアーの商品化をめざす。
|
<PR>
横須賀版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|