横須賀・三浦 トップニュース社会
公開日:2026.09.04
横須賀市とNTT東日本 災害時 意思決定にAI 官民連携で実証開始
三浦半島4市1町(横須賀市、三浦市、鎌倉市、逗子市、葉山町)とNTT東日本が2025年5月に締結した「災害に強い地域づくりに関する広域防災連携協定」に基づき、同社と横須賀市は8月31日、第一弾の取り組みとなる「AIを用いた意思決定支援」の実証実験を同市消防局庁舎で実施した。同社開発のAIの活用により、タスク処理件数が約4割増加するなど、業務効率が格段に向上する成果が得られた。
同協定は、災害時の孤立リスクなど半島地域特有の課題に官民連携で取り組む目的で締結された。潜在的なリスクを洗い出して対策を立てる「リスクアセスメント調査」がこれまでに各市町で行われ、横須賀市はDX(デジタルトランスフォーメーション)による「体制強靭化」が課題となっていた。
三方を海に囲まれ、道路・交通網が限られる同地域では、大規模災害時における関係機関との迅速な連携や、限られた人員・物資の優先配分が急務となる。今回の実証実験では、被害状況に対する「担当課の決定」や「支援の配分」などの意思決定を生成AIが的確に支援できるかを検証。震度6強の地震を想定し、市に寄せられた被災情報から各課への対応要請をリスト化する業務を、AI支援「なし」「あり」の各条件下で25分間ずつ行った。
使用したAIは、NTT東日本が開発した防災特化型のもので、事前に災害対応のマニュアルと同市地域防災計画を学習させている。AI支援なしの従来の方法では、職員が資料を自力で参照するため、判断に時間がかかっていた。一方、AIが提示した候補を「採用・修正・不採用」から選ぶ方式は、大幅な時間短縮につながった。
経験差を補完
同市危機管理課の小沼裕司課長は「災害時は対応経験のない職員も動員される。その経験差を埋めるためにAIを活用したい」と狙いを話す。当日は、同課配属2年未満の若手3人と、3〜9年目の職員3人のグループに分かれ、処理速度や判断精度の差を補完できるかを検証した。精度の検証はこれからだが、AIの導入により全体の処理件数は10件増加。いずれのグループも処理速度が約4割向上したという。
実験に参加した危機対策推進係の佐藤順平係長は「網羅できる情報範囲が広がった」と一定の評価をしつつも、「経験が浅い職員がAIに判断を委ねてしまう危険性もある。職員自身の知見・経験の向上は引き続き必要」と指摘した。
NTT東日本の担当者は、今回寄せられた要望を反映させ、他自治体でも活用できるようシステムの改良を継続する方針を示した。
ピックアップ
意見広告・議会報告
横須賀・三浦 トップニュースの新着記事
コラム
- LINE・メール版 タウンニュース読者限定
毎月計30名様に
Amazonギフトカード
プレゼント! -

あなたの街の話題のニュースや
お得な情報などを、LINEやメールで
無料でお届けします。
通知で見逃しも防げて便利です!











