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横須賀・三浦 社会

公開日:2026.08.28

 横須賀市出身 須山さん  「公募」で人生豊かに  受賞700回越え

  • これまでに授与された賞状や記念品の一部

    これまでに授与された賞状や記念品の一部

 横須賀市出身の須山恵美さん(35)がこのほど、企業や自治体が主催する公募企画において、47都道府県すべてで受賞を果たす「全国制覇」を達成した。エッセイや川柳、キャッチコピーなど多岐にわたるジャンルで、これまで手掛けた作品の受賞数は700回以上。高校時代の病をきっかけに始まった挑戦は、自身の人生の可能性を大きく広げている。

 公募活動の原点は高校2年生の春。学校の健康診断で病が発覚し、手術を前に不安を抱えていた際、図書館で病気に関するエッセイの募集を偶然目にした。これに応募すると、自身の心の葛藤と向き合いながら手術を受けることを綴った作品が評価を受けた。後に作品集として商業出版され、自身の経験が多くの人に届いた感動が、公募の世界へ踏み出すきっかけとなった。

 現在は塾講師を務める傍ら、川柳や写真、料理などの幅広い分野で1カ月に20から40ほどの作品を精力的に応募する日々だ。

 選考の狭き門を突破するコツは「過去の入選作品の徹底的な分析」だという。主催者が求める傾向と対策を見極める洞察力と分析力は、大学受験を控える教え子たちの小論文や志望理由書の指導とよく似ている。

 ここでの経験を生かして作成した「受験生応援川柳」では、生徒に向けた優しいまなざしが高く評価され、最優秀賞を受賞するなど、仕事と公募の好循環を生んでいる。写真やアートなどこれまで接したことのない新たなジャンルにも触れることで「世界が広がり、人生が豊かになった」と笑顔を見せた。

念願の全国制覇

 言葉を編むだけでなく、商業デザインでも力を発揮。商品化につながったケースもあり、陳列棚で見かけた時の喜びや受賞式への出席といった貴重な体験が原動力。全国の公募案件で受賞を果たすという「全国制覇」の目標は、6月の沖縄県で悲願達成、約10年かけて成就した。

 特に印象深いのは、日蓮宗主催「世界を変えるキャッチコピー」コンテストでの大賞だ。日蓮聖人の言葉とSDGsを掛け合わせたキャッチコピーが特製の和紙に毛筆で記され、巻物として寺院に奉納された。800年後に御開帳される予定で、「自分の言葉が歴史に残る特別な経験になった」と振り返る。

 今後は公募のノウハウをまとめた書籍の出版や未開拓分野である小説の執筆にも意欲を示す須山さん。「公募」を通じて新たな可能性を切り拓く挑戦は、これからも続いていく。

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