町民の声を日ごろの行政業務に活かし、町民サービスを向上させようと葉山町はこのほど、来庁者を対象にしたアンケート調査を行った。職員が組織する検討会が調査票の作成や意見の集約を行い、先月24日には内容をもとにした提言書を山梨崇仁町長に提出した。町では今後、今回の調査結果を行政運営に反映させる方針。
回答もとに検討会が提言書
調査期間は9月20日から休日をのぞく27日までの6日間。職員が来庁者に協力を呼びかけ、480件の回答が集まった。
アンケートには性別や年代のほか「どちらの窓口に来られましたか」「窓口の対応はどうでしたか」「職員の服装や身だしなみについて」など13の質問が設けられており、それぞれ【1】良い【2】普通【3】良くない、など選択式で答える形式。設問の終わりには自由意見を記入する欄も設けた。
利用した窓口を尋ねる設問では「町民サービス課」が40%、次いで納税課、健康増進課と続き1階の窓口利用が全体の80%を占めた。アンケート結果をもとにした検討会の考察によると「(1階は)住民対応の中心であり、特に接遇には重点を置くべき」とし、庁舎1階のレイアウトの改善も検討課題とした。
窓口対応についての設問では「良い」(56%)「普通」(40%)の意見が96%を占めたほか、身だしなみについても「良かった」(34%)「特に気にならなかった」(63%)が97%を占めるなど日ごろの対応では好意的な回答が目立った。一方で、少数ながら職員の対応の遅さや知識不足を指摘する声もあった。
検討会はこれらの結果をもとに町長への提言書を作成。配置や案内、環境整備など内容ごとに20項目に渡って提案を添えている。さらに財政面や実現への容易性、利便性などの観点から項目を「ランク分け」。「庁舎における災害時の避難訓練と来庁者への避難誘導訓練」はA(高い)、「業務案内板の設置や業務別検索端末の設置」をB(普通)、「コンビニエンスストアの誘致」をC(低い)など示している。
今回のアンケート結果について山梨町長は「町民の方からはおおむね良い評価をいただけたのではないか。ただ少数であっても不満や指摘の声は真摯に受け止めたい」と話した。検討会の提言については「現場目線の検討内容が出てきた。ランク付けなど配慮もしてもらえた」とし「できることはすぐにでも着手する。町民と職員の声を最大限尊重し、対応していきたい」と話した。
同町では今回の調査結果を「中間報告」と位置づけ、今後も町民サービス向上に向けた取り組みを継続的に行っていくという。
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