逗子・葉山 トップニュース社会
公開日:2026.01.01
「ハード」な決断の年
公共施設の整備急務
町制100周年の年を終え、新たなフェーズに入る葉山町。本紙では新年を迎えるにあたり、山梨崇仁町長に恒例の新春インタビューを行った。昨年の振り返りと、公共施設の将来構想が最大の課題だという2026年の抱負を語った。(聞き手=本紙編集長・香西孝哉)
2025年 成果と課題
――まずは2025年の一年を振り返り、町として特に誇れる成果と、見えてきた課題についてお聞かせください。
「100周年という記念の年を迎え、これまで町として準備を進めてきた様々なことが動き出した一年でした。誇れる点としては、長年の課題であった生ごみの分別・収集がついにスタートし、町民の皆さんのご協力のおかげで、高い分別率とごみの総量削減(約20%減)という成果が見えています。これは町民の皆さんの町を大切に思ってくださる気持ちと環境意識の高さの表れだと感じています。また、100周年事業として、第5次総合計画の新規事業を発表できたこと、そして、交通事情を考慮しつつも、新たな形で実施した花火大会で町民の皆さんに一定のご理解をいただけたことも大きな安堵です。一方で、今年以降の最大の課題は、昨年6月に発表した公共施設の将来構想です。施設そのものの具体ではなく、財政的な課題が非常に重い。新たなアイディアやアプローチがなければ、特に学校に関する問題は進められないという大きな壁に直面しています。
生ごみ分別とごみ収集
――ごみ分別については、収集回数の見直しなど、町民の皆さんにとって負担増となる部分もあったかと思います。改めて、成果と今後の取り組みについてお聞かせください。
「ごみの総量が削減されたという成果は出ていますが、分別の負担が大きいというお声も常にあり、行政として配慮し続ける責任があります。一方で、町民の皆さんの環境貢献への意識を高めるための取り組みとして、例えば『マイタンブラーキャンペーン』や『環境フェス』などを通じて、現場を知っていただくことで、モチベーション向上につながっている手応えも感じています。しかし、環境貢献に偏り、町民の皆さんの暮らしの利便や安定が損なわれてはなりません。特に、声を出せない方々への配慮が必要です。福祉や地域連携のチャンネルを通じて、ごみ出しに困っている方々へ積極的に声かけを続けていきます。その他にも、利便性向上のため、おむつボックスや犬のふんボックスの設置も検討を進めています。
花火大会の評価と今後
――分散開催となった花火大会について、町民の反応と今後の考えをお聞かせください。
「森戸は当日はあいにくの天候で残念でしたが、一色海岸では歓声がダイレクトに聞こえるほど盛り上がり、成功したと感じています。交通事情を鑑みて分散開催という形になりましたが、結果として『町民花火』としての手応えを感じることができました。交通トラブルもなく、バスも増便で対応できたことから、安全面での効果は大きかったと言えます。今年以降も、この『町民花火』という趣旨で、天候なども考慮した仕掛けや、打ち上げ場所の模索など、さらに良い形になるよう検討を続けていきます」
学びの絆で紡ぐ葉山の未来小中一貫教育の進捗
――小中一貫教育の開始から9カ月。現時点での成果や具体的な変化はありますか。
「まだ『仕組み作り』の段階ですが、いくつか手応えを感じています。ひとつは学びの連続性。9年間を通じたカリキュラムの作成が進み、小中一貫という意気込みで動き出しました。次に、教職員の連携。公務文書作成や児童支援において、小中学校の先生方が合同で研修を行うなど、連携が図れるようになりました。お互いの問題意識を共有できるのは大きな価値です。また、学校運営協議会などを通じて、小中合わせた課題が地域でも共有されるようになりました。生徒同士の連携では、『長柄小フェス』に同校の卒業生が環境に関するブースを出展していました。母校に来てイベントに加わるという姿は、小中一貫の意識が芽生え始めている一つの好例かもしれません。彼らは「ミライ部」という名称で、マイクロプラスチックの問題提起や、拾ったプラスチックを溶かしてキーホルダーにする活動をしていました。今の子供たちの『サステナブル・ネイティブ』な意識の高さに驚かされました」
最重要課題と抱負
――2026年、町として成し遂げたい最重要課題は何でしょうか。
「公共施設の将来構想です。個別の案件では、臨御橋の架け替え工事が次年度にようやく着工できる見通しです。堀内会館、学校のエアコン設置など、急を要する公共事業が目白押しです。今年は、25年にスタートした生ごみ分別、民泊、環境貢献などのソフト施策を継続・成就させつつ、公共施設の整備・再編という名の通り「ハード」に向き合う一年となります。特に学校施設の再編・統廃合は、財政面から見ても避けて通れない大きな分水嶺となる決定を迫られる年になるでしょう。財政の専門家とも議論を重ねていますが、将来的な赤字を前提に物事を進めていいのかという、非常に重い課題意識を持っています。年の初めから、町民の皆様に広く状況をご説明し、多くのご意見・アイデアをいただきながら、全精力を挙げてこの課題に取り組んでいく覚悟です」
――町民へのメッセージをお願いします。
「葉山の最大の魅力は、まちを思う方々がたくさん住み、支えてくださっていること。町役場も、皆様の思いに応えようと、全身全霊で仕事に向き合っています。特に今年は、未来の葉山に大きな影響を与える決断の年です。この町の良さを、町民の皆様お一人お一人が相互に関係し、前向きに育んでいけるように。そして、物価高や気候変動など先の見えない時代ですが、一番近くにいる役場と、共に頑張っていきましょう」
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