遠藤在住の下野育朗さん(81)が、3月16・17日に開かれた東京都マスターズ水泳大会(短水路/25mプール)の100m個人メドレー(80―84歳区分)で1分30秒07の日本記録を樹立し、優勝した。これまでの日本記録を0・11秒更新した。
81歳のキングオブスイマー
1人で4種目を泳ぐ個人メドレーは、勝者を「キングオブスイマー」と称えるほど難しい種目で知られる。下野さんは同種目の200m・400mの世界記録保持者で、今回の記録更新で100m・200m・400mの全距離別で日本記録保持者となる快挙となった。
持久力が持ち味で、中距離を得意とする下野さん。スピードが必要な短距離は苦手で、100mでは日本記録にあと一歩届かなかった。今大会へは1カ月ほど前からスピード練習を取り入れ、手のかきやキックを速めたり、姿勢を改善するなど工夫し臨んだという。「短い距離なので一気に行こうという思い切りが良かった。年を重ねるごとにタイムは落ちていくが、大会前の練習が実を結んだかな」と喜びを語った。
目標は85歳まで
定年退職して「ダイエットのため」「時間つぶしに」と始めたのが水泳だった。元々根が真面目な性格で、やり始めると突き詰めるタイプ。毎日プールに通い大会にも参加するようになり、水泳にのめり込んだ。
技術やスタミナが必要な個人メドレーは、水泳仲間に勧められ70歳から泳ぎ始めた。1レースで4種目泳げるのが楽しかったという。
市民プールで独学でコツコツと練習を積み重ね、年齢区分が80―84歳に変わった2017年、200m・400mで世界記録を更新。長水路(50mプール)でも200mの世界記録を樹立するなど活躍した。
長続きの秘訣は無理をしないこと。「体調を崩さないことが一番。健康のために始めた水泳で不健康になったら本末転倒」と笑う。
今は85歳まで泳ぎ続けることを目標にしている。「できるだけ今を維持できるように。老化にあらがっていきたい」
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