国の文化審議会は20日、「旧藤澤カントリー倶楽部クラブハウス」(通称・グリーンハウス)=善行=など市内からは3件を登録有形文化財にするよう、文部科学相に答申した。近く告示される見通し。同市の登録有形文化財の建造物は計19カ所39件となる。
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県立スポーツセンター内に立地するグリーンハウスは、1932年に竣工。現存するクラブハウスとしては国内最古で、日本近代建築の先駆けとなったアントニン・レーモンド(1888―1976)が設計した。青緑色のスパニッシュ瓦葺屋根などから「グリーンハウス」と呼ばれる。
完成後90年近くが経過し老朽化が進んでいたが、東京五輪に向けた同センターの改修に伴い、今春リニューアル。長年保存活動に尽力した市民団体「善行雑学大学」の宮田英夫さん(85)は「文化財登録されることで認知度が高まり、建物や地域ゆかりの歴史を後世に残せる。大変喜ばしい」と登録を歓迎した。
残り2カ所は福岡家住宅橐駝庵(たくだあん)=辻堂=と龍口寺妙見堂・大書院・鐘楼・手水舎=片瀬。橐駝庵は1916年頃完成。明治時代の土佐藩士で五箇条の御誓文の起草にも参画した福岡孝弟が構えた。
龍口寺は日蓮宗の本山で、日蓮上人が1271(文永8)年に遭遇したとされる「龍の口法難」に由来。4建築のうち妙見堂が1720(享保5)年造で最も古く、福岡家橐駝庵と同様、歴史的景観に寄与しているとして文化財登録の対象に選ばれた。
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