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公開日:2026.06.26

藤沢市 公共料金の値上げへ 物価高対応で来年度改定案

 藤沢市は12日、来年度の予算編成に向けて進めている、公共施設の使用料や証明書発行手数料などを見直す改定案を明らかにした。同日の市議会総務常任委員会で報告した。物価高騰や労務費上昇に対応するためで、市は「受益と負担の適正化」を掲げ、全1124件の料金のうち237件を値上げする方針。しかし長引く物価高に苦しむ市民生活への直撃は避けられず、委員からは「説明が不十分」「一律の事務仕事ではないか」といった批判や疑問が相次いだ。

駐輪場やごみ袋など237件

 市は3年ごとに公共料金を見直している。前回は78件改定し、2024年度に26件、25年度に52件と段階的に120〜170%値上げした。

 改定案では、施設維持管理コストに対する税負担の割合が大きくなっている現状などを鑑み、受益者負担割合が66・7%未満の施設やサービスを対象に、その割合に応じて150〜200%の改定率を設定。料金案を算出した。

 市は人件費削減など経営改善を図った上での提案と説明。「値上げしなければ立ち行かないわけではないが、税負担の公平性を保つための見直し」と理解を求めた。

 改定料金の例では、ふじさわ宿交流館会議室が2時間当たり100円から200円、石名坂温水プールが一般料金300円から400円など施設利用を値上げ。スポーツ施設が2倍近く値上げされる案もあり、市民の健康増進や身近なコミュニティー活動への冷や水となりかねない。

 手数料では、墓地管理手数料や保健所手数料などを増額した。

 委員会の質疑では、ごみ処理手数料や駐輪場の定期利用料などについて議論が交わされた。

 家庭用ごみ袋(20リットル)が40円から50円へ引き上げられる案に対して市は、低下した市民負担率を20%まで是正するためとした。

 また普通自動二輪車(屋外屋根なし)が3千円から9千円と3倍の値上げになる駐輪場の定期利用料金について市は、一時利用との公平性を図るためと釈明。これ対して委員からは「一般利用者は値上げを迫られるだけ。市役所周辺の駐輪場や駐車場が利用の時間だけとはいえ、何ら根拠もなく無料で土日も停められる状況がある。不公平感を整理しないまま、一律で値上げに走るのは矛盾している」との指摘が出た。

 市は「有料と無料の混在による不公平感は認識しており、将来的には有料化に向けて調整したいが、市役所敷地内については答弁しづらい」と困惑。また「行政財産の目的外利用に当たるかなどトータルで考えていくべき」というにとどまり、制度の整合性に課題を残した。

市民生活への懸念

 質疑後の委員の意見表明では、現在の社会情勢を踏まえた慎重論が多数を占めた。

 委員の一人は「市民の暮らしを応援するためにプリペイドカードを配る一方、値上げに熱心なのは不自然。3年に一度の定期改定という機械的な基準に固執せず、市民の負担実態を再把握すべきだ」と主張。また別の委員も「公共サービスは税金で賄うべきで、受益者負担を徹底すべきではない。大型開発を見直すことこそ優先すべきだ」と反対した。

 市は今後、市議会定例会に関係条例の改正案を提出。その後、広報やホームページなどで市民への周知期間を設け、可決されれば来年4月(ごみ手数料などは10月)からの改定実施を目指すとしている。

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