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藤沢 文化

公開日:2026.07.31

75年ぶりに神輿里帰り 横浜―藤沢―厚木を結んだ縁

  • 宇都母知神社で並んだ「兄弟神輿」と敏矩さんや同神社関係者

    宇都母知神社で並んだ「兄弟神輿」と敏矩さんや同神社関係者

 横浜市中区の末吉三・四町内会で約75年にわたって受け継がれてきた一基の神輿が26日、製作元である厚木市の仏具店「河内屋」へ帰還した。藤沢市打戻の宇都母知神社に出入りする氏子など関係者が、点と点だった地域を一線に結んだ。

 神輿は愛川町半原を拠点に江戸城の補修などを手がけた「半原宮大工」だった創業者の故・河内福賢さんが1951年に建造。その後も息子の敏矩さん(86)が修繕に携わった。だが町内会では担ぎ手不足や高齢化で、2019年の祭礼を最後に運行休止に。一時は処分も検討された。

 そんな折、藤沢市打戻の宇都母知神社で、半原宮大工研究の第一人者、鈴木光雄さんが講演。参加者に配布された資料の中に「河内福賢氏建造神輿リスト」があった。神社の神輿も1937年に福賢さんの手で作られており、氏子など出入する関係者は県内に「兄弟神輿」が数多くあることを知った。行政や金融機関など協力の下、横浜で実態調査を実施。町内会の神輿は現存していたことが判明した。稼働していなかったが、宇都母知神社関係者が「次世代に残したい」という町内会の思いを実らせ、建造者の血を引く敏矩さんとの縁を結んだ。今年5月に贈与契約を経て、このほど横浜―藤沢―厚木の順で移送、引き渡された。

 「昔は伊勢佐木町をパレードするなど皆に親しまれた神輿。里帰りでき、新たに日の目を見られる良い機会になった」と町内会の小山哲夫会長。寄贈された敏矩さんは「きれいで保存状態も良く、大切にされてきたのが分かる。感無量」といい、店内に移設された神輿をじっと見つめた。

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