(株)鎌倉ハム富岡商会(市内岩瀬、邉見裕之社長)はこのほど、新工場を完成させた。生産能力や品質の向上を図ったほか、今後は見学施設、直営店なども開設する予定。関係者は「当社の歴史とこだわりを多くの人に知ってもらえる場に」と話している。
同社が約22億円をかけ、岩瀬に完成させた新工場は、総延床面積が6721平方メートルで従来の約1・8倍、生産能力も3割近くアップして年間1800tとなった。
「より安全・安心な商品を届けたい」と温度管理や作業環境、セキュリティ体制なども整備。同社製品の特徴である長期熟成の生産能力を向上させるため、冷蔵庫スペースを拡充したほか、旧工場では増設により複雑になっていた導線を見直し、効率的な生産ラインになったという。
同社の歴史は、創業者の富岡周蔵が1900(明治33)年、大船軒からハム製造部門を独立させたことに始まる。新工場はこうした同社の歴史と、こだわりを消費者に発信する役割も担うという。
そのため見学施設と工場直営ショップが6月に、ソーセージの手作り体験教室が7月に、それぞれオープンする。同社では「体験や見学を通して伝統の製法を実感していただくことで、商品を手に取った瞬間に『記憶に残る美味しさ』を思い出してもらえれば」と期待を寄せる。
2月20日には竣工式が行われ、同社関係者ら約40人が出席した。来賓の松尾崇市長は「100年以上受け継がれた技術と伝統で、これからもトップブランドとして君臨してほしい」と挨拶。邉見社長は「3年がかりで続けてきた建て替えが無事に完了し、ほっとしている。品質の向上とともに、多くのお客様に当社商品の美味しさの秘密を知ってほしい」と話している。
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