神奈川県警察本部長褒章を受章した 新津 豊さん 津西在住 79歳
地道に積み重ねる
○…地域の防犯活動に尽力した個人や団体に贈られる神奈川県警察本部長褒章。６年前から津町内会の会長を務め、昨年からは鎌倉市自治町内会総連合会と鎌倉防犯協会の会長を兼任。防犯活動や住民同士の交流を促進する、まさに地域のリーダー的存在だ。２月21日に鎌倉警察署で表彰を受け、「大したことはしていないのに」と謙遜しつつ、「みんなで一生懸命やってきたことが報われた」と目を細める。
○…約１３００世帯の津町内会で、20年前から取り組むのが防犯パトロール。月２回の頻度で１回45分ほど。「新聞が溜まっていないか、空き家になっていないか、水道が漏れていないか」と、町内をくまなくチェックし、異変があればすぐ対処できる体制を整える。20年前には年間10件あった空き巣被害も、直近10年間はゼロ。地道な活動が実を結ぶ。
○…横須賀出身。学生時代に津西へ移り住んで以来、60年間鎌倉で過ごす。仕事では、電子材料化学物質の研究に携わり67歳で定年退職。それから２年間はゆっくり過ごしていたが、楽しそうに市民運動会の練習をする町内会のメンバーに心を動かされる。当時の会長に誘われて町内会の役員に加わった。「大変だけど年を取らない。ボケ防止にもなる」とやりがいを感じている。
○…趣味の囲碁は６段の腕前。新型コロナの流行がきっかけでオンラインでも楽しむようになり、最低でも１日１回は囲碁を打つ。「昔はもっと強く、もっと上手くなりたいと上昇志向だったが、今はできる範囲内で」とほほ笑む。会長として見据えるのは、災害にも強いまちづくり。イベントや活動がきっかけで知り合い、親睦を深める。「いざという時に助け合える関係性を築きたいですね」
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