全国名水百選に選定されている秦野の湧水群の中でも代表的な取水場所「護摩屋敷(ごまやしき)」。管理する秦野市観光課では利用者のアンケート調査から、任意のチップ制の導入を検討している。
護摩屋敷は、秦野市寺山の丹沢・ヤビツ峠のそばに位置する。昭和30年に富士見山荘先代の石田海蔵さんによって発見開発され、昭和60年に二代目の石田忠一さんと丹沢名水を守る会によって「丹沢名水 護摩屋敷の水」と命名された。
護摩屋敷とは、修行する場所のこと。昔修行に訪れた僧たちがこの場所の水で身を清めたと伝えられることからこの名前がついた。平成7年からは、同課が管理を行うようになった。
昨年11月、秦野市が取水に訪れた246人を対象に行ったアンケートでは、有料化について賛成が141人(57・3%)、反対は81人(32・9%)だった。この結果を受け、同課では4月以降の「できるだけ早い段階で」同所に利用者に任意で金を入れてもらうチップ塔を設けたいとしている。チップ制導入後は、水質検査の回数を増やしてその情報を開示するほか、周辺道路などの整備を図るという。
市内外からたくさんの人が水を汲みに訪れる人気スポットである同所。都内から車で訪れた夫婦は、「このあたりに来たらよく寄っています。とくに休日はたくさん人が来ていますよ」と話していた。
同課の青木裕一課長補佐は、「大勢の方により安心して利用していただけるようにまた観光振興を図るためにも、検討しています。環境維持協力金としてお支払いいただければ」と話している。
秦野市では他にヤビツ峠、震生湖、弘法山、寺山の登山道の公衆トイレ4カ所に同様のチップ塔が設置されており、それぞれ年間7〜14万円ほどが回収されるという。
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