新工芸美術館計画を発表 町田市 芹ヶ谷公園内に
町田市は9日、今後着工を予定している町田市立国際工芸美術館(仮称)の基本計画を発表した。建設候補予定地は芹ヶ谷公園内で、既存の国際版画美術館の北側。諸室面積は展示室(約500平方メートル)、交流エリア(約580平方メートル)、収集保存エリア(約1420平方メートル)など合計で約3000平方メートルを予定している。
町田市はこれまで、市立博物館が所蔵するガラス作品、陶磁器コレクションを中心に展示する工芸美術館の基本計画を、学識経験者らによる検討委員会を開催し、事業内容や候補地などを検討してきた。
町田市によると基本計画策定には、社会的背景として「町田には、まちの魅力の発掘、創造、発信」が必要で、「今ある豊かな自然環境と優れた交通利便性」に加え、「さらなる都市の魅力の獲得」のために建設するという。
新しくできる美術館には、これまで市立博物館が担ってきた工芸美術部門を考古歴史民俗資料部門と切り離し、国際版画美術館とともに美術ゾーンとしての役割が求められている。
新美術館の基本理念は「『くらしの中の知恵と美』の探究」。身近にある暮らしの中の器や道具などに込められた、人類の知恵や美に対する思いを明らかにしていくことだという。
市民参加の体験工房も
想定される事業活動は、企画展示、常設展示に加え、多目的に使える「フレキシブルスペース」を設け、様ざまな規模の展示を可能にすることで、新鮮で変化に富んだ展示ができるようになる。また市立博物館が収集してきたボヘミアンガラスや東南アジアの陶磁器といった所蔵作品に関わりが深い作品を中心に、工芸美術を購入していく。
教育普及にも力を入れ、鑑賞、体験、学習を柱にした活動も行っていく。その中には体験工房、講演・講座なども含まれているという。また美術館活動に市民参加の機会を創出し、学校や商店街、地域との共催事業も視野に入れている。
新工芸美術館計画は今後、更に構想・計画を練り、基本設計、運営計画などを経て工事着工に入る。開館時期については未定。
計画では、芹ヶ谷公園および周辺の整備も予定され、町田駅から市中心街、芹ヶ谷公園といった回遊性の向上のため徒歩来館できるようにする。市街地からの来館者のためにエレベーター設置も予定され、一般者にも利用できるようになるという。
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