監督・長編デビュー作『祖谷物語―おくのひと』を厚木で初めて公開する 蔦 哲一朗さん 東京工芸大卒業生 30歳
負けん気がバネ
○…日本最後の秘境といわれる徳島県西部の山間部・祖谷(いや)を舞台に人間と自然との共存を描いた長編映画『祖谷物語―おくのひと』が3月14日、アミューあつぎ映画.comシネマで公開される。ノルウェーのトロムソ国際映画祭で最高賞のオーロラ賞に輝くなど、注目を集めたデビュー作だ。「豊かな自然を含めて空間を感じてほしい。映画は精神的な安らぎ。満たされないものを満たしてくれる。暗闇に差す一筋の光」だと低い声でゆっくりと話す。ロケは2011年秋にスタート。製作は画の質感を出すために35㎜フィルムにこだわった。負けず嫌いな性格だが、資金集め、スタッフの調整に奔走し、忍耐と精神的なプレッシャーとの闘いだったと振り返る。地元の婦人会が食事を作ってくれたことが心の支えに。
○…映画の完成後は、どこからも反響がこなかったという。転機は13年に東京国際映画祭への出品が決まったことだった。「嬉しかった。皆さんの協力がなかったら完成できなかった」と決して多くは語らず、周囲への感謝の気持ちがにじむ。『劔岳 点の記』で知られる映画監督・木村大作氏ら、映画関係者から賞賛の声が相次いだ。
○…徳島の生まれ。飯山の東京工芸大で映像学科を専攻。授業で16㎜フィルムの映画を製作した。在学中19歳でアナログ映画集団「ニコニコフィルム」を立ち上げ「工芸大は原点。自主製作で映画を撮るのがとにかく楽しかった」と映画に夢中だった青春時代。大学の恩師は「好奇心旺盛でカリスマ性があった」と、当時から、仲間を巻き込む行動力は群を抜いていたとか。
○…実は池田高校野球部を高校野球日本一に導いた故蔦文也氏の孫。次作は祖父を題材にしたドキュメンタリー。「夢は徳島で映画祭。厚木にも恩返しがしたい。賞も獲る」と意欲満々。全部、有言実行してしまいそうだ。フットサルとブラックバス釣りが気分転換。独身。東京都中野区在住。
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4月19日