港南区獣医師会の会長に就任した 加藤 規(ただす)さん 港南区芹が谷在勤 58歳
人も動物も、くらしやすく
○…港南区内の動物病院関係者らからなる「港南区獣医師会」の会長に今年1月、4代目として就任した。同会は野良猫を増やさないための無料不妊手術などのほか、長寿動物の表彰を通じた飼育の啓発などに取り組んでいる。「会員同士のコミュニケーションがとれているので、治療の専門分野も連携しやすい。会としては人と動物が暮らしやすいよう、環境を整えるのが役割」と語る。
○…啓発活動もコロナの影響で難しいなか、1月には「災害」とペットをテーマにオンラインの講演会を開いた。同行避難をどうするか、といった問題は各地域で話し合っておく必要のある課題だ。また住民の高齢化が進む地域では、飼い続けられなくなったり、通院が困難になる事態も少なくない。人間と同様に「訪問医療のような形も今後の検討課題のひとつ」と話す。
○…港南区芹が谷出身。子どもの頃から生き物とふれあうのが好きだった。ペットのケガに駆けつけてくれた獣医師の姿が印象に残り、北里大学の獣医学部に進むことに。卒業後は都内の動物病院に4年半勤め、1992年に地元で「ただす動物病院」を開業した。日曜と祝日の午前も予約診療を受け付け、休みはほぼないが、「重傷だった犬が帰りに飼い主さんにしっぽを振ったりするのを見るとよかったなって」と目を細める。
○…常に考えるのは、飼い主と動物と獣医師が連携して治療に臨むこと。「動物の一番の理解者は飼い主さん。その気持ちに寄り添うことがやはり、動物たちのためにも大切」。自身も現在、自宅で1歳半の柴犬、8歳のネコと暮らしている。「犬はよくなついてくれるし、ネコは自我が強くてマイペース。どちらもかわいくて、とても面白いんですよね」
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