小惑星探査機はやぶさ2から6日未明に地球への帰還を果たし、オーストラリアのウーメラ砂漠で回収されたカプセルがJAXA宇宙科学研究所に到着した8日、施設の正門前には市職員のほか、地元商店街関係者が出迎え、「故郷」への無事の帰還を喜んだ。
今回のカプセル帰還については、はやぶさ2が小惑星リュウグウから離れ地球帰還をめざした10月ごろ、JAXA関係者が市と淵野辺駅北口を中心とする商店街・にこにこ星ふちのべ商店会、地元有志による組織・JAXA宇宙科学研究所と夢を創る会を集めて会合を実施。カプセルが同所に到着する際に大勢の人々が詰めかけると混乱を招く恐れがあったことから、JAXAとの関係が深い団体を招き、密集を避ける形で出迎えることを決めていた。同商店会や創る会も手作りの横断幕を掲げて盛大に出迎える意向を示し、その時を待ち望んだ。
カプセルが速やかに回収されたこともあり、日本への到着は予定よりも早まった。午前7時ごろに羽田を出発したカプセルの動向は逐次、JAXA関係者から商店会に連絡が入る。そのうち報道陣が増え、祝福を記したプラカードなどを持つ市民も現れるなど現場は熱気にあふれた。そして10時30分、歓喜と祝福の輪をくぐるようにカプセルを積んだトラックが到着。その瞬間、正門前は大きな拍手と歓声に包まれた。
すると、無事の搬入を見届けた商店街関係者らの前に、津田雄一はやぶさ2プロジェクトマネージャ、吉川真ミッションマネージャをはじめ、プロジェクトメンバーが姿を見せた。予期せぬサプライズに現場はさらに盛り上がりを見せ、報道陣のフラッシュが飛ぶ。創る会の発起人代表の茅明夫さんは津田マネージャに、「おめでとう」と声を掛けると、「ありがとうございます。地元の皆さんにたくさん応援してもらったおかげです」と返し、笑顔を見せた。商店会関係者、創る会のメンバーともに、プロジェクトメンバーとはやぶさ2のカプセル帰還を振り返りながら互いに喜びを分かち合った。
カプセルが無事に帰還したことについて茅さんは、「打ち上げから6年、無事に帰って来てくれて感無量」と胸の内を明かし、「みんなの夢も持ち帰ってくれた。それがとてもうれしい」と話すと、笑顔が弾けた。
カプセルは近く開封され、順次分析が始まる見通し。中には小惑星の砂やガスも含まれているとみられ、生命起源の解明に注目が集まる。
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