県政報告Vol.48 県政の課題を問う 自民党県議会議員 河本文雄(かわもとふみお)
令和2年度の神奈川県政は、まさに新型コロナウイルス感染症との戦いでありました。
今年の2月から医療機関におけるワクチンの先行接種が始まり、今後、高齢者へのワクチン接種も進められていきますが、本県でも変異ウイルスの感染が確認されるなど、予断を許さない状況が続いています。
さまざまな課題が噴出する一方で、コロナ禍の影響により経済停滞が危惧されており、今後の県政運営は厳しいかじ取りが求められてきます。
そのため、限られた財源をどう配分して新型コロナウイルス感染症を封じ込めながら災害対応など県民生活に直結する事業をどう進めていくか、そうした視点が今後も重要になると考えます。
予算委員会に登壇
県では3月12日から4日間にわたり、令和3年度の予算案の審査を目的とした予算委員会が開催されました。初日の3月12日は、総括質疑として黒岩知事をはじめ、各局の県幹部が出席する中、審査が行われました。
私は、この総括質疑の先頭の質疑者として登壇し、令和3年度当初予算案の考え方などについて質疑を行いました。
厳しい財政運営に対して
県の令和3年度当初予算編成は、事業見直しの徹底や地方交付税の増額確保といった取組だけでは財源不足を解消できず、減収補填債や猶予特例債等の県債の発行や財政調整基金の取り崩しにより、ようやく収支を均衡させる非常に厳しいものでありました。
予算委員会の質疑にあたり、税収見込みの状況のほか、財源不足の解消に向けた事業見直しの取組や減収補填債の発行、財政調整基金の取り崩しについて確認しました。
事業見直しの規模は例年を上回る110億円で、主にME―BYOサミットやベトナムフェスタ等の県主催イベントの予算計上を見送ったほか、海外視察等は前年度比約99%削減し、さらにヘルスケア・ニューフロンティアやSDGsの推進事業の見直しを行ったとのことでした。
令和3年度当初予算案のポイント
このように令和3年度当初予算案は、危機的な財政状況の中で編成されましたが、一方で、新型コロナウイルス感染症対策や、県内経済の回復に向けた施策について重点的に配分されるとともに、県民生活に直結する水害や土砂災害対策、学校校舎の耐震化等の教育環境の整備・改善に対してもしっかりと措置を講じるなどメリハリの付いた予算となっています。
主な歳出予算に対して
歳出予算に対しては、今回の予算案における主要事業について質疑を行いました。具体的には病床確保など来年度に向けた医療提供体制の維持や、スマートアンプ法を活用したウイルス検査、中小企業向けの補助制度など経済回復に向けた支援策、水防災戦略、新まなびや計画などの予算措置状況を確認しました。
スマートアンプ法を利用した迅速検出法では変異ウイルスの感染有無を正確に判別できているものの、今後の更なる変異にも対応できるようにする必要があり、新たな検査試薬の研究開発に対して支援していくとのことです。また水防災戦略では相模原市域の境川の整備計画についても質疑をし、令和3年度においては共和橋の上下流など合計で約180mの護岸を整備し、うち約120mは年度中に完成する予定です。最低でも年に一度、流域にある自治会等と県で協議する機会をつくるよう求めました。
今後も続く新型コロナウイルス感染症対策への対応にあたり、県民の命と暮らしを守り、一日も早く日常を取り戻せるよう取り組んで参ります。
神奈川県議会議員 河本文雄
相模原市中央区東淵野辺5-21-11
TEL:042-707-8836
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