いよいよ7月23日に東京五輪が開幕し、相模原も競技会場となります。そこで、市にゆかりのある五輪関係者に「五輪への思い」を聞き、来たる日に向けて開催を盛り上げる機会といたします。
相模原に結果で恩返し
「うれしい気持ちでいっぱい」。イタリア・ローマで行われたスケートボードの「ストリート世界選手権大会2021 ROME」で3位になり、五輪初採用となる新種目の出場資格を勝ち取った。冒頭の言葉は、その成果を報告するため、6月に相模原市役所を訪れた時のものだ。生まれ育った故郷に喜びの声を届けると同時に「頑張らないといけない」と自分に言い聞かせるように何度も繰り返した。
「五輪を目標に頑張りたい」。光明学園相模原高校3年時に国際大会を湧かせ、やはり市役所を訪れて、そう語った。その当時からすでに出場を期待されてはいたものの、五輪はまだ「目標」であった。その2年後、大舞台へたどり着いた。
寒川町倉見のストリートスポーツ施設内に、自身が設計に携わった練習設備があり、現在はそこをメインに活動する。生活拠点も寒川へ移したが、「一番好きな所は相模原」。幼少の頃から練習を重ねた小山公園ニュースポーツ広場にはたくさんの思い出があり、仲間も大勢いる。しかし、国際大会を渡り歩き、海外の練習環境を目のあたりにした今、世界基準の設備との違いを痛切に感じている。住まいを移したこともあって、最近は小山公園へは足を運べていないという。
「相模原にスケートパークを作りたい。自分以外にも世界大会に出ているスケーターが相模原にはたくさんいる。パークができれば自信がつき結果を残せると思うし、子どもたちにもその姿を見せて刺激を与えられると思う」。その機運を高めるためには、自らのアピールが重要であることも承知している。「結果次第だと思っている。金メダルを取りたいという思いしかない」
イタリアで表彰台に上がったものの、「まだ技が足りない」と反省し、喜びの中に悔しさものぞかせた。東京五輪では挑戦中の新技を携えて、新種目初の世界一を狙う。
本番に向け「緊張しかない」とおどけ、苦手な朝に始まる予選には「時間が早すぎる」と漏らすも、「勝てる気はする。相模原に恩返しする気持ちで頑張る」と、結果を求めて気概を見せた。
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