さがみはら中央区 社会
公開日:2023.04.06
ラーメン作りで笑顔に
小児がん患者ら職場体験
小児がん患者や経験者、その家族を対象にした「ラーメン作り職場体験」が3月21日、淵野辺のラーメン店「浅沼屋」で行われた。
浅沼屋の元店主である浅沼一也さんが理事長を務め、児童養護施設や障害者施設の子どもたちへの支援を行っているNPO法人「チーム浅沼屋 for children and ALS」と、相生を拠点に小児がん患者を支える活動を行っている一般社団法人「トルコキキョウの会」(高木伸幸代表理事)が共催した企画。闘病や後遺症により社会生活を制限される場合が多い小児がん患者や経験者、その家族に、ラーメン作りを通じて社会を体験し、笑顔になってほしい、という思いで行われた。コロナの影響で昨年から延期が続きようやく初開催となった。
当日は7家族22人が参加し、両団体からは介護士や学生などのボランティアを含む20人強が運営に協力した。浅沼さんの息子で、同店店主の皓太さんが具の入っていない素ラーメンを作り、参加者はその上に用意された海苔、煮卵、チャーシュー、刻みネギなどの具を思い思いにトッピング。普段経験できない実店舗でのラーメン作りを楽しんだ。小児がんを患い、1歳半から3歳まで抗がん剤治療などの闘病生活を送ったという野路ひなのさん(10)は、高木さんのSNSなどでイベントを知った母のみほさんと共に東京都北区から参加。初めてのラーメン作りに「とても楽しかった。みんなにもこういう体験をしてほしい」と話した。
食事の後には射的や、タイなどで親しまれている三輪自動車「トゥクトゥク」(緑が丘の児童発達支援・放課後等デイサービスほか「すりーぴーす」が提供)の乗車を体験。参加者の笑顔に、浅沼さんも「なかなかできない経験だと思う。よろこんでくれてよかった」と微笑んだ。
社会生活や就労に課題
小児がんで闘病中、または病気を克服しても治療による副作用や晩期合併症に苦しむ子どもたちは、学校や社会での生活を健常児と同じように送ることができず、長い期間を病院で過ごす。コロナ禍では重症化リスクが高いため人や社会と接する機会が減少し、孤立しやすくなっていたという。高木さんは今回、そういった人たちに「職場体験と同時に、人と接する機会を提供したかった」と話す。
また、高木さんは企画を実施した背景として、小児がん患者やその周りの人々が抱える就労の問題についても言及。小児がんの後遺症は「疲れやすい」など目に見えない症状であることが多く、そのために障害者認定が受けられないこともあるそうだ。患者の家族についても、子どもの治療のために仕事を辞めざるを得ないなどの現状があるという。浅沼さんは「誰にでもそれぞれ得意なことがある。それを生かして働くことができるようになってほしい」と訴えた。高木さんは今回の活動を振り返って、「こうした活動が皆さんの目にふれることで小児がん患者や障害者の雇用の問題について考えてもらうきっかけになれば」と話した。
支援を継続
浅沼さんは、自身も難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)と闘う身であるにもかかわらず、「子どもたちの笑顔がみたい」という気持ちから2018年にNPO法人を発足。これまでに、児童養護施設などの子どもたちを飲食店に招待して、ボランティアとの交流を図るなどの支援活動を行っており、延べ600人以上が参加している。
一方、高木さんは、長女を難治性小児がん「小児脳幹部グリオーマ」で亡くしており、小児がん撲滅のために活動している。同法人では患者や経験者、その家族に向けた就労に関する相談会の実施や患者の容姿ケアなど、小児がんをはじめとする病気や障害に関わる支援を続けている。
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