市内児童養護施設の子どもたちを支援する団体を支えてきた 原 康之さん 町田市在住 48歳
父親のように 思い出を
○…児童養護施設で生活する子どもたちを施設外に連れ出し、遊びを通した体験の機会を提供する団体の運営にたずさわってきた。子どもたちと接する際は実の父親のように共に楽しみ、時には叱ることも。毎回再会した子どもたちが見せる笑顔に喜びを感じる一方で、「表し難い悲しさがある」と親元に帰れない児童らの現状に言葉を詰まらせる。少しでも思い出になるものを--その一心で活動してきた。
○…50年の歴史をもつ不動産会社の2代目として社の舵取りを担う。社の代表としての原点は若い頃の苦い経験。22歳で入社するも「経験不足」と相手にされず、「それが悔しくて悔しくて」30歳で3年間、修行と称し町田を離れることに。そして培われたのは経験だけではなく、地元の魅力を再認識する視点。「より良いまちにするには」と現在地域活動に奔走する力になっている。
○…多忙な毎日を送る傍ら、3人の子の父として過ごす時間を大切にしている。前日夜どんなに遅く帰宅しても翌朝6時半には起き、必ず家族で食卓を囲む。そして、同じく「大切なもの」と話すのが弁当屋の運営。3年前に幼いころから親しんだ味を守ろうと廃業寸前だった地元の店を受け継ぎ経営。店をPRするためのSNSの更新は欠かせない習慣になった。
○…「不動産の仕事はありがとうを貯める仕事」。生前母が残したその言葉を胸に感謝される人であり続けたいと願ってきた。地域から必要とされ続けるには現状にとどまらず時代に合わせた変化が大切と考える。子どもたちへの支援活動は今年で10年。「どう変えていくか」仲間と考えていくなか、変化させないことが子どもたちに多くの思い出を残すこと。「大人になっても忘れないでもらいたいですね」
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