八王子 社会
公開日:2026.07.07
歩行支援ロボ装着で高尾山へ 90代の参加者も挑戦
東京科学大学が開発した歩行アシストロボットを装着して自分の脚で山歩きを楽しむツアーが6月30日に高尾山で開催され、30代から90代までの旅行者4人が参加した。当日は都の職員や高尾山ボランティアガイドなど約10人が見学に訪れ、スタッフを含めた総勢約20人が最先端の技術によるバリアフリー観光の可能性を見守った。
AIで最適サポート
使用されたロボット「Walk-Mate(ウォークメイト)」は、人の歩行リズムに同調して小型モーターが駆動する仕組み。足を上げる力と、足をついた後に踏ん張って前へ進む力の2つをサポートする機能を備えている。
ツアー開始前には参加者へのロボットの説明やフィッティングとともに、AI歩行分析を実施。これは専用の機械を装着して個々の歩き方の癖を調べるもので、一人ひとりに合わせた最適な調整が行われた。装着した参加者からは「足が軽い」「スイッと上がる」と驚きの声が上がった。
プロジェクトに携わる同大学の三宅美博名誉教授は出発前、「先日行った神楽坂の街歩きに比べ、坂の多い高尾山は難易度が高い。しかし事前のテスト登山では登って降りてくるだけならバッテリーは半分も減らず、自由に動き回れる性能を確認している」と説明した。
自分の脚で登る感動
「なかなかできない経験だと思って参加した」と語るのは、参加者で最高齢となった93歳の女性。かつて登山会に所属するほどの山好きだったが、脳卒中を患って以降は普段の生活で歩行器や杖を使用せざるを得なくなっていた。ロボットを装着し「こんなに足が上がるとは思わなかった。また山に登ろうという気持ちになれる。久しぶりの高尾山を自分の脚で動けるのがうれしい」と満面の笑みを浮かべた。
三宅教授は「足腰に不安があっても、もう一度自分の脚で歩きたいという思いを支援したい。今回のデータをリハビリや今後のバリアフリー観光の発展につなげていく」と展望を語った。
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