八王子 人物風土記
公開日:2026.08.13
7月に累計来場者数が300万人を突破した「夕やけ小やけふれあいの里」の園長を務める 小林 郁朗さん 長房町在住 68歳
童謡の里守る 温かい眼差し
○…1996年に上恩方町に開園した「夕やけ小やけふれあいの里」。童謡『夕焼小焼』のモデルとなった豊かな自然の中で、農林業体験やバーベキュー、宿泊などが楽しめる観光施設だ。開園30年目の今年、累計来場者数が300万人を超えた。「”年間10万人”を目標に、1年1年丁寧に積み重ねてきた結果だと思う」と襟を正す。
○…新潟の農家育ちで、家の周りには田んぼが広がっていた。大学進学で上京した際は「いつも食べていたコシヒカリと味が違う」とカルチャーショックを受けたことも。20代半ばで八王子に移り住み、子育てをしながらサラリーマンとして駆け抜けた。定年退職後、「スーツを着る仕事はもう十分」と選んだ次なる現場が同園だ。3年前に園長に就任してからは、園全体の安全に気を配りながら、来園者の笑顔を引き出す環境づくりに精を出す。
○…約7ヘクタールもの広大な敷地をスタッフ全員で切り盛りする中、最大の敵は「台風、雪、雷」という。7年前の台風19号の際は「園内を流れる北浅川が溢れるギリギリまでかさが増えた。自分は折れ木や土砂の処理などに追われた」と振り返る。「自然相手の施設だからこそ、安全対策には力を入れないと」と気を引き締める。
○…子育て時代は高尾山の麓に住み、我が子とよく山に登った。鎌倉・材木座海岸の海でマリンスポーツに興じ、バイクも走らせるなど「休日に家にいることは少ない」というアウトドア派。園に来る子どもたちを見ると、娘たちの幼い頃を思い出して目尻が下がる。園の夏の恒例イベント「ニジマスのつかみ取り」は、今年も親子連れで予約がいっぱい。今夏も、子どもたちの元気な歓声と笑顔で園内が満たされそうだ。
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