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公開日:2026.08.13
認知症行方不明者 昨年76人 微減に アプリ・グッズで対策進む
2025年中に八王子市内の3警察署(八王子・高尾・南大沢)へ届け出があった行方不明者の総数は369人に上り、このうち認知症(疑い含む)によるものは76人と、前年(2024年)と比較し10人減となったことが、本紙の調査でわかった。なお、南大沢警察署の管轄には町田市の一部も含まれる。
警察庁が今年6月に公表した「令和7年における行方不明者届受理等の状況」によると、昨年全国で届け出のあった認知症の行方不明者数は1万7345人だった。前年比で776人減少したものの、「依然として高い水準」(警察庁)で推移しており、届け出を受理してから15日以降は所在が確認される割合より死亡確認の割合の方が高くなった。
八王子市では
市内の認知症行方不明者届出数は、22年が47人(行方不明者全体は339人)、23年が71人(同363人)、24年が86人(同394人)と増加傾向が続いていたが、25年は76人(同369人)と前年から減少。しかし引き続き、地域全体での早期発見と保護に向けた取り組み施策が急務となっている。
減少「そうは思えない」
市内で認知症の家族会「おれんじカフェごちゃまぜ」を主催する古田喜代子さん(80)は、「届け出数は減少しているかもしれないが、体感として、自分も含め周りを見て行方不明になる事案が減っているようには思えない」と指摘する。
古田さんは、アルツハイマー型認知症で要介護度2の夫(82)を介護をしている。今年7月に地域の祭りへ出かける際、夫がGPSの入っていない靴を履いて一人で出かけてしまい、警察へ行方不明届けを提出。「みまもりあいアプリ」にSOSを投稿したところ、それを見た人からの通報により無事発見されたことがあった。「警察に行くことはやはり心理的なハードルが高い。公的な届け出を出す前に、それぞれがデジタルツールや見守りネットワークを活用して、自力で探しているケースも多いのでは」と推測する。
警察庁の発表でも、GPS機器などのデジタルツールを活用して捜索した場合の約85%が、行方不明者届を受理した当日に発見されている。
対策「徐々に浸透」
八王子市では、認知症患者の持ち物などに貼り、保護した人が記載番号へ電話することで家族へ連絡できる「高齢者見守りシール」や、行方不明時に家族がSOSを投稿すると、アプリ登録者へ通知が届く「みまもりあいアプリ」といったデジタルツールの普及を推進している。
市高齢者福祉課によると、今年3月末時点で、市内の高齢者見守りシール利用者数は52人、みまもりあいアプリダウンロード数は2万2615人。シールとアプリは2017年に導入して以来、「徐々に浸透してきているのでは」と話している。市内の件数減少については「全国的な動向と同様」と捉えつつも、さらに行方不明者を減らすために「市民一人ひとりが認知症への理解を深め、地域全体で見守り支え合う体制づくりが不可欠だと考える」と強調した。
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