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厚木・愛川・清川 人物風土記

公開日:2024.11.01

厚木毛利氏プロジェクトの代表として歴史講座を企画する
藤井 尊弘さん
厚木市栄町在住 58歳

毛利氏で故郷をつなぐ

 ○…「厚木市と山口県、二つの故郷を毛利氏でつなぎたい」。毛利氏発祥の地とされながらも、市民になじみの薄い厚木市。その認知度を高め、全国、自身の故郷でもある山口県との交流を深めたいという思いでプロジェクトを立ち上げた。歴史を伝えるために、11月に2度目の歴史講座を企画。反響も良く「うれしい。毛利氏の歴史を多くの人に知ってもらいたい」と話す。

 ○…山口県山口市生まれ。高校生まで過ごし、大学入学と共に関東へ。大手電機メーカーに就職したことをきっかけに神奈川と都内を行き来し、20年前ほど前から厚木市に。山口県民として身近な毛利氏だが、厚木が発祥という事実を知ったのは5年前。市役所で関連するチラシを目にし、「うちの田舎の殿様が何で厚木?」と歴史探訪の一歩を踏み出した。

 ○…厚木と山口に共通の価値を見つけ、プロジェクトを立ち上げた2019年。市内や故郷に足を運びつつ、話を聞くために山口の県人会などを巡った。翌年にはコロナ禍となり、活動はペースダウン。その期間を生かして休日は図書館にこもり、毛利氏の文献を読み漁った。「地方出身者は、地域に何かしたいと思ってもできないことも多い」と挫折しかけたこともあったが、理解ある多くの人の助けを得ながらホームページなども作成。活動の下地を作ってきた。

 ○…「故郷の瀬戸内海を思い出す」と、湘南の海を眺めるのが癒しのひと時。「歴史はその土地にあるもの。50年・100年経っても無くならない価値のあるもの。地域の歴史を知っている年配者がいる今だからこそ、しっかりと次の世代に残せるようにしたい」。毛利氏の存在を知らしめることが、地域おこしにつながればと願っている。

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