新型コロナウイルス感染症が収束しない状況を受けて、横須賀市教育委員会は先月31日、市立小学校全46校と中学校19校で9月・10月に予定していた修学旅行の中止を発表した。全国的に感染者が増加している現状に加え、滞在先で「3密」(密閉・密集・密接)を防ぐことが困難と判断した。2月に実施予定の中学校4校は12月を目途に決定。中止に伴うキャンセル料は全額市が負担する。
市教育委員会によると、小学6年生が1泊2日で栃木県の日光方面、中学3年生が2泊3日で関西方面(11校)、東北方面(6校)、新潟方面(2校)に出掛ける計画だった。小学校では団体列車を利用し、宿泊は大部屋を利用することから「3密」を防ぐ対策が取れないほか、中学校で予定していた東日本大震災の被災地を訪れる「民泊」体験で受け入れ家族から不安の声があり、新しい宿泊先の確保も困難であることを中止理由に挙げた。代替行事として、各校の判断で市内の公園や観光スポットで思い出づくりを行うことを検討しているという。
市立横須賀総合高校では、全日制の2年生が1〜2月に予定していたシンガポールを国内に変更。定時制は国内で12月または1月に状況を見て実施する。養護学校は対象者が10人程度と少人数なため10月に行う。
市は中止に伴い、旅行会社に支払うキャンセル料2160万3千円を市議会8月臨時議会に提出。全額公費で賄う。
周辺自治体では、逗子市と葉山町が中止の方向、三浦市が未定としている。
一方、運動会については各校の判断になるが、競技を縮小するなどして実施する方向。部活動に打ち込んできた中学3年生に集大成の場を設けようと、神奈川県中学校体育連盟が秋の新人戦に参加できる仕組みを検討しているという。
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