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「相模のとらふぐ」のブランド化を推進する漁師グループで会長を務める 漆山 晃(ひかる)さん 長井在住 50歳

掲載号:2021年11月26日号

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「生き残りをかけた挑戦だ」

 ○…「相模」を冠にしたとらふぐのブランド化に挑む長井の漁師グループを束ねる。はえ縄漁で釣り上げた天然物のとらふぐは、全国の有名産地と遜色ない味と品質を誇る。県の水産技術センターとタッグを組み、試行錯誤を繰り返してきた成果といえるが、「かながわブランド」の新規登録を足掛かりに、知名度の向上と地域資源としての定着をめざす。

 ○…長井のとらふぐ漁は、鬼籍に入ったひとりの漁師の取り組みから始まった。「四半世紀前、チャレンジ欲旺盛な大先輩の姿を最初は半信半疑で眺めていた」。付近の漁場の資源量など情報が乏しい魚種のため、迂闊に手を出せない。だが次第にそのフロンティア精神に触発され、自身も参入を決意。主力としていたイワシ、イカ、シラスの漁獲量減少が顕著で新たな収益源の確保が必要だった。「5日間ボウズを食らったこともあった」が、伊豆や千葉の漁師仲間に教えを乞い、漁具の改良などを通じて腕を磨いた。県水産技術センターも大きな援軍となった。稚魚放流の事業化に生態の解明など、十数年来の活動の蓄積が今の下地となっている。

 ○…気候変動による海水温の上昇は漁獲量の減少とともに魚の分布にも影響を与えており、海を仕事場とする漁師は変化に翻弄されている。新型コロナによる外食需要の減少も無縁ではない。グループを立ち上げたのは地域一丸で目の前の困難を乗り切るためだ。

 ○…室町時代から8代続く漁師の家系。受け継ぐことが必然の環境に生まれ育ち、この仕事に誇りを持っている。自慢の漁船は高速エンジンを積んでおり、「人より2倍の仕事が可能」とほほ笑む。生涯を漁師として生きると決めている。だから、挑戦をやめるわけにはいかない。

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