横須賀・三浦 社会
公開日:2026.03.13
子ども食堂「なかながや」24時間365日運営へ
「どんな時間もひとりにしない」CF(クラウドファンディング)挑戦
横須賀市池上の子ども食堂「よこすかなかながや」が、24時間365日体制の居場所づくりに乗り出した。家庭内暴力や孤独を理由に深夜の街をさまよう子どもたちの受け皿になるほか、夜間に発生する虐待や家出などの緊急事態に対し、民間ならではの柔軟さで対応する。4月の新学期に合わせた稼働を目指しており、運営費や防犯対策の改修費を募るクラウドファンディング(CF)を立ち上げている。
子ども食堂は全国的な広がりを見せている。ひとりで食事をする「孤食」の解決や満足に食べられない子どもの支援として全国の各所で約10年前に始まった取り組み。厚生労働省の「国民生活基礎調査」(2022年)によると、日本の子どもの貧困率は11・5%。9人に1人が貧困に直面しているという。こうした背景から、社会のセーフティーネットとしての役割を果たしている。
横須賀市の「なかながや」は、2017年に理事長を務める和田信一さんが立ち上げた。当初は和田さんが勤務していた介護施設の共有スペースを使い、地域の子どもたちへ夕食を提供。大学生ボランティアによる学習支援なども行ってきた。
その後、空き家を借り受けて運営組織を設立。協力企業から食品提供などの支援を得ながら、現在は朝・昼・晩の食事提供に加え、生活困窮世帯へ食料を届ける「宅配型フードパントリー」も展開している。
こうした活動の中で直面したのが「夜の空白」だ。和田さんは「深夜11時を過ぎてから『親に鍵を閉められた』と震えながら訪ねてくる高校生や、妊娠や性病に悩む中学生の姿を見てきた」と明かす。
公的機関や警察はあるものの、子どもにとっては「親を訴えることへの躊(ちゅう)躇(ちょ)」や「相談窓口の心理的障壁」が大きく、結果として繁華街や素性の知れない他人のもとへ流れてしまうケースが少なくない。「子どもの命と安心を守る”最後の砦”の必要性を強く感じるようになった」ことが和田さんを24時間365日運営へと駆り立てた。
新体制では、子ども食堂としての親しみやすさを維持しつつ、深夜帯もスタッフが常駐する。駆け込んできた子どもの安全を確保し、翌朝以降に学校やスクールソーシャルワーカー、行政機関へとつなぐ「支援のハブ」としての役割を担う考えだ。
課題は安全の確保である。「誰でも来られる場所」にするため、あえて玄関の鍵は開けておきたいが、暴漢やトラブルのリスクも伴う。夜勤スタッフの配置や防犯対策、近隣への騒音配慮のためのフェンス改修などには、一定の費用を要する。これらを捻出するため横須賀市と連携して支援組織に助成金を申請したが、不採択に。そうした理由から自前で資金を賄うためにCFで広く支援を呼びかけることにした。
当面の目標金額は300万円。「『扉を開ければ、誰かがいる』。その安心感を子どもたちに届けたい」と力を込める和田さん。
CFは寄付プラットフォーム「コングラント」のサイト(https://congrant.com/project/nakanagaya/214950)で4月30日(木)まで受け付けている。
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