出荷ロスによる廃棄キャベツの削減をめざして先月発売されたご当地ハンバーグのお披露目と、産地の現状などを知るパネルディスカッションが今月2日、三浦市農協本店で行われた。企業・行政・生産者がタッグを組み、「もったいない」野菜をなくすための試み。市農協は三浦産キャベツのPR促進による販路開拓・消費拡大に期待を寄せている。
パネルディスカッション=写真=は、「キャベツの廃棄ロスとそれにまつわる地域の取り組み」と題して行われ、吉田英男市長、三浦市農協代表理事組合長の杉野幸雄さん・営農部長の出口剛さん、「イシイのミートボール」で知られる石井食品(千葉県船橋市)の染谷芳子さんが参加。三浦産キャベツの特徴や生産のこだわり、商品企画、ロス削減への思いなどを語った。
30万食を出荷
食材のPRや地域活性化を目的に、各産地とご当地ハンバーグなどを商品化している石井食品。規格外や需給バランスの調整を理由に三浦で大量のキャベツが廃棄されていると知り、「加工品にすることでロスを減らせるのでは」と、市と市農協に商品開発を提案した。「神奈川三浦のキャベツを使ったトマトソースハンバーグ ロールキャベツ風」の販売を2月から始めたところ好評を博し、当初10万食を見込んでいた出荷数は30万食に増加。それに伴い、キャベツの仕入れも6トンから15トンとなり、消費拡大に貢献する。
市農協によると、昨年はコロナ禍による消費の落ち込みや市場価格の下落で、赤字出荷を抑えるために廃棄せざるを得ない農家もあったといい、杉野さんと出口さんは「コラボは三浦にとってありがたい。たくさん使ってもらえて嬉しい」と喜んだ。
ハンバーグは1個税抜200円で、スーパーや小売店、公式ECサイトで4月末頃まで販売。同社は売れ行きなどを踏まえた上で、販売継続を検討するという。
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