「鵠沼を語る会」(有田裕一会長)は11月21日、鵠沼公民館ホールで「鵠沼の作家 阿部昭を語る」と題した40周年記念講演を行い、約160人が参加した。
前半は、昭和初期から鵠沼の風景を撮り続けた故・福地誠一氏による写真がスライド上映される中、同会会員が阿部氏の鵠沼描写の文章を朗読。1歳から享年54までの大半を同地で過ごした阿部氏の作品には、自身の家族を取り上げたものが多く、その遠景には常に鵠沼風景が描かれている。会場では同様の内容の小冊子が配られ、参加者らは興味深そうに聞き入っていた。
その後、阿部氏と親交が深い作家の佐江衆一氏が「阿部昭の文学と鵠沼での交遊」をテーマに講演。文學新人賞受賞の『子供部屋』をはじめ、『司令の休暇』、毎日文化賞受賞の『千年』、芥川賞候補作品について語ったほか、出会いや、ともにテニスを楽しんだ思い出など、鵠沼での交遊をユーモラスに話した。来場者からは「朗読と写真で昔の鵠沼を思い出した」「鵠沼にこのような作家がいたことを知ることが出来て良かった」などの感想が聞かれた。
藤沢版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|