災害避難所での障害者の生活について考えるワークショップが先月27日、藤沢市民会館で開かれた。市福祉団体連絡会(種田多化子代表)が主催した障害者防災講演会の一環で、民生委員や自主防災組織メンバーなど約100人が参加。講演や避難所運営ゲームなどが行われ、参加者らは災害時の混乱を疑似体験した。
この日行われたのは、静岡県が開発した避難所運営ゲーム「HUG」。災害発生時の小学校を想定し、避難者に見立てたカードを性別や年齢、家族構成などの情報をもとに配置していく。
避難者は「持病がある」「外国人観光客」「赤ちゃん」など境遇が様々なことに加え、「支援物資が届いたので場所を確保してほしい」といった要望も盛り込まれており、参加者同士で意見をすり合わせながら、続々と舞い込む出来事に対応しなくてはならない。
会場では、10人ほどのグループに分かれてゲームを開始。一部のチームには視覚や聴覚障害を持つ人も加わった。ゲームでは「まずは通路の確保。車いすでも通れるよう広くしないと」「動物アレルギーの人がいるかもしれないから、ペットは慎重に」など活発な意見が交わされた。
聴覚障害者で、手話通訳を交えながらリーダー役を務めた中山徹さん(47)は「健常者と障害者では生活の考え方にずれがある。コミュニケーションをとりながら意見をまとめるのは大変だったが、今後に役立てたい」と振り返った。
ゲームを進行した藤沢災害救援ボランティアネットワークの水島三千夫副理事長は「当事者の意見は避難所運営でも大いに役立つ。障害を持つ人たちも遠慮せず、積極的に声をあげていってほしい」と話した。
この日は市防災組織連絡協議会の椎野幸一会長による「避難所の現状について」と題した講演や参加者の意見交換会も行われた。
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