旧湘南中学の開校後間もなく発足した同窓会「湘友会」。会員間の交流を図るとともに近年は在校生支援に力を入れており、100周年記念事業では、海外志向の湘南生を支援する奨学金財団を創設した。公立校同窓会による奨学財団は県内初だ。同会会長で100周年実行委員長の上野孝さん(76)=全38回=に話を聞いた。
初代校長、赤木愛太郎先生の教えは「智・徳・体」三位一体を重視する「赤木イズム」として現役生にも卒業生にも脈々と受け継がれており、その積み重ねの上に今日があります。100周年はそうした歴史を振り返り、次の節目に向けた新たな分岐点。「日本一の学校」を目指した先には、当然の帰結として「世界に目を開いていかねばならぬ」という発想があったのではないかと考えています。
田辺克彦前会長だった2013年から、在学生の海外研修を支援しています。県立高という制約がある中、感受性豊かな若者に海外の教育や文化芸術などに触れてもらおうと、同窓会が資金的に援助する試みです。
湘友会は国内11支部、海外に12の地域組織があり、世界に広がっています。これらのネットワークも活用し、毎年40名以上を米国や英国などトップレベルの大学への海外研修を実施してきました。これは在学中から国際社会で活躍できる人材を育成しようという学校の方針に呼応するものです。
この取り組みを拡充させるため、100周年記念事業の一環で卒業生に寄付を募り、在校生などを支援する「湘友会奨学財団」を設立しました。当初は今年12月までを募金期間としたところ、昨年11月には目標金額の1億円を達成しました。
これまで留学を含めたのべ26人が奨学制度を利用。現在コロナ禍で海外研修は見合わせていますが、今後も湘南生の海外飛躍に役立てていきます。
在校生はコロナという世界的難局の中でも夢を持って学校生活を送っています。生徒の皆さんにはこんな時だからこそ様々なことに挑戦する気概を持ってもらいたい。私たちもその気持ちを応援していくつもりです。
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