インドの手仕事を取り入れた服飾ブランド「maNika」責任者の 沖山 奈美さん 大磯町在住 45歳
インドの手仕事と暮らす
○…厚みの異なる布を重ね、透かしのように模様を施す「リバースアップリケ」やインドを代表する手紡ぎ手織りの生地「カディ」など、インド各地に伝わる手仕事を取り入れたブランド「maNika」(マニカ)を2023年に立ち上げた。名前の由来はサンスクリット語で「大切なもの、宝物」。技術への敬意が垣間見えるブランド名には、「作り手の文化的な背景や生活などを物語る製品を作っていきたい」という思いが込められている。
○…インドやペルーの伝統的な技術を使った製品を輸入したり、アパレルメーカーからの委託で製品を作るOEM生産などを手掛ける会社に勤務する。「例えば、現地でお祭りがあれば生産がお休みになることも。メーカーからの依頼でインドの手仕事を取り入れようとすると、納期の心配がありなかなか積極的にできない面もある。その点、マニカならできる」。1つの商品に1つの手仕事を取り入れるというコンセプトで作られたシャツやワンピースなどを21日にギャラリーカフェミューズ(大磯)で販売するほか、オンラインショップを常設。「インドでも手仕事の担い手が減っていると聞く。機械化が進んだ工場へ出稼ぎに行くだけではなく、作り手が故郷の村での生活を大切にしながら続けられる雇用を作れればうれしい」と笑う。
○…山と海が近い立地を求めて14年に大磯へ移住した。「夫も私も職場は都内。通勤できる範囲でこんなに豊かな環境があるなんて」とゆったりとした大磯ライフを満喫中。庭先に巣箱を設置し野鳥が訪れるのを待つのも楽しみのひとつだ。「高温多湿なインドの生地は、たっぷりの日差しと潮風を感じる大磯の暮らしにも合うのでは」と目を細めた。
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