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公開日:2025.10.23

坂本薬局、特別な59周年
地域に根差す「五」と「九」の絆

  • 坂本九氏と五氏

 大倉山駅から徒歩2分、地域住民に親しまれる「坂本薬局」((有)サカモト、代表取締役社長・坂本悟氏)が今年、特別な59周年を迎えた。来年10月には60周年という大きな節目を迎える同店にとって、「59」という数字は、創業家が持つ歴史的な絆を象徴するものだ。

 坂本薬局の歴史は、1966年(昭和41年)に先代・坂本五氏が西区伊勢町2丁目に「サカモト薬局」を創業したのが始まり。当時、日本国内の人口は1億人を突破し、いざなぎ景気の中でカラーテレビ、自動車、クーラーが「新・三種の神器」となった時代だ。

 創業当時から先代・五氏が掲げたテーマは、「百の治療より一つの予防」というもの。病気になりにくく、かかっても治りやすい身体づくりを目指し、人間が持つ自然治癒力を生かしたサポートを続けてきた。

 この先代・五氏は、『上を向いて歩こう』『見上げてごらん夜の星を』など数々の名曲で知られる歌手、坂本九氏(九ちゃん)の兄でもあった。74年(昭和49年)、薬局が港北区・師岡町へ移転開業した初日には、九氏も祝いに駆け付けている。当時中学1年生だった坂本社長は、その日の光景を「その時の父の凛とした姿が忘れられません。その父を見て私も薬剤師を目指そうと思った」と振り返っている。

身近な薬の専門家

 坂本薬局はその後、77年(昭和52年)10月に現在大倉山にある「坂本薬局」、98年(平成10年)に「坂本調剤薬局」、2011年(平成23年)に「坂本薬局妙蓮寺店」を開業し、地域に根差した「まちの相談薬局」として歩み続けている。

 坂本社長は、先代の時代からの地域への恩を胸に、地域住民の健康を守る活動に尽力。市薬剤師会の理事を約30年続け、現在は会長を務め、災害時対策や子どもたちの薬物乱用防止に取り組んでいる。また医師や介護士らとの連携を通じて培った経験を、日々の健康相談にも生かしている。「身近な薬の専門家として、みなさんが医薬品を適正かつ安全に使用するために日々努力研鑽しています」と坂本社長。さらに市から委嘱を受け、師岡小、大綱小、大曽根小の学校薬剤師も務め、子どもたちの健康と安全を支えている。

いつまでも あると思うな その元気

 坂本薬局では「いつまでもあると思うな その元気」を念頭に、3つの考え方を基本に健康相談を行っている。それは、【1】「効く」と「治る」は違う【2】「悪い」と「弱い」は違う【3】「天」と「人」は同じ――だ。

 坂本社長は、長年の経験から、「体調不良は身内の介護や不幸、引越しなどが過去3年以内の方に多い」と警鐘。「健康な時には、健康のありがたみに気づかないものですが、元気な時こそ自然治癒力を高め、病気になりにくい抵抗力づくりを心掛けることが将来の健やかな暮らしに繋がります」と強調する。同薬局は、これからも病気にかかりにくい身体づくり、かかっても治す身体の力を後押ししていく。

坂本薬局(59周年)

横浜市港北区大倉山1-16-1

TEL:045-543-0303

http://www.sakamoto-ph.com

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