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B29墜落の真実 後世に 長沢・塔之越地区

社会

掲載号:2017年8月18日号

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B29のタイヤに触れる関さん
B29のタイヤに触れる関さん

 終戦から72年を迎えたこの夏。さまざまな戦争体験が語り継がれる中、太平洋戦争末期の空襲で長沢の塔之越地区(現在の多摩区と麻生区の区境)に、米軍爆撃機B29が墜落したことを知る人は少なくなっている。

 1945年4月2日未明。当時の新聞報道によると、立川方面から火を噴きながら飛来してきたB29が空中分解し、「長沢山中の水田と竹藪の中へ」墜落したとされている。これは現在の多摩区南生田2丁目付近。胴体は水田の泥に深く埋まり、尾翼は人家の裏山へ、エンジンは山林へ落下。搭乗員7人の遺体は墜落地の傍らにある稲荷神社に埋葬され、1年後に米兵が遺体を引き取りにきたという。

 南生田の関光子さん(74)の自宅には、この時のB29のタイヤが親の世代から受け継がれ保存されている。当時、タイヤは複数に切り分けられて各家庭に分配されたといい、関さんは「たらい代わりにしたり、裏面の綿糸を針仕事に使ったりしていたと聞いている。形に残っているのはこれだけではないか」と話す。

 西生田在住の遠藤恪さん(81)は当時小学4年生で、墜落現場を目撃した。「夜が明けてから見物に出かけた。炎上している機体の残骸に、兵隊さんがスコップで土をかけて消火していた」と振り返る。遠藤さんは自身の体験も踏まえながら、墜落について書かれた郷土資料を4年前から収集している。遠藤さんは「当時を知る人が記録し、後世に残していかないと」と真っすぐに前を見つめた。

遠藤さん
遠藤さん

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