川崎市黒川青少年野外活動センターは今年度から、同センターや王禅寺四ツ田緑地の竹林保存・整備のために取り除いたタケノコでメンマを作る「黒川・四ツ田里山メンマプロジェクト」を開始した。10月には、そのメンマを使った料理教室も企画。今後は企業や店舗との連携も視野に入れ、環境と食のサイクルの循環させる取り組みを目指す。
NPO法人国際自然大学校が管理・運営を行っている同センターと、王禅寺四ツ田緑地。自然豊かな里山でもある両所で課題となっているのが、竹林の保存・整備だ。タケノコは、散策路やフェンス沿い、竹林内で密集した場所に生えた場合、整備や保存のために取り除く必要があるという。毎年、スタッフやボランティアが刈り、燃やして廃棄しているものの、コストがかかってしまう。
そこで、淡路島(兵庫県)で「食べる竹林整備」として、刈ったタケノコをメンマにして販売していることを知った同センターの野口透施設長は、今春から同様の取り組みを同センターでも開始。4月末に刈ったタケノコを湯がいて、約2カ月塩漬けに。乳酸発酵させた後、干して乾燥させ、7月末に約40キロの乾燥メンマが完成した。
出来上がったメンマは、8月末に黒川駅前にある飲食店のイベントで、ハンバーガーの材料になって販売された。10月には、同センターで料理教室を開催することを決定。野口施設長は「収穫し、それを加工することが竹林整備につながる。多くの人に里山ボランティアとして参加してもらえたら。もし参加できなくても、メンマを購入し食べることで竹林整備に協力していただければ」と思いを語る。
今後、企業や店舗と連携して、メンマの加工、商品化を検討していく予定。野口施設長は「どのような展開ができるか考えていきたい。協力していただける方がいればぜひ声を掛けていただきたい」と話している。
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