朝から秋空が広がった17日、決戦の舞台は整った。「勝てば何かが起きる」。そう話した相馬直樹監督の思いは届かなかった。今シーズンの最終節。東京ヴェルディと引き分けたFC町田ゼルビア(以下、ゼルビア)は、J2過去最高位の4位が決定。首位とは勝点差1、結果的には勝利していれば逆転で初優勝となっていた。
逆転優勝の奇跡を信じてホームの町田市立陸上競技場に詰めかけた観衆は1万13人。2016シーズン開幕戦以来の1万人超えでチケットは早々に完売した。
プレーオフ進出がかかるヴェルディとの一戦は、チャンスを作りながらも互いに譲らず前半は0―0のスコアレス。他会場での試合情報も入る中、スタジアムは異様な興奮に包まれていった。
後半、ヴェルディが先制すると、ここからゲームが動き出す。途中交代で出場したロメロ・フランク選手のクロスボールに大谷尚輝選手が合わせてゴールネットを揺らす。流れを引き戻したゼルビアの怒涛の攻撃。アディショナルタイムは5分、この時点で首位の松本、2位の大分が同点という状況にあり、「ゼルビアが勝てば逆転で優勝」というドラマのような展開に満員のスタジアムの盛り上がりは最高潮。しかし、時間はあっという間に過ぎ、終了のホイッスルとともに選手たちはピッチの上に倒れ込んだ。
試合中は一切の情報を知らなかったという相馬監督は試合後に「あと1点取れていたら」と肩を落とした。
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