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公開日:2026.09.10

「つるぼん」 本がつなぐ地域の輪 目標を3万人超える来館

  • スタッフと来場者が会話を楽しめるようにしている「つるぼん」内(上写真)、イベントを知らせる黒板

    スタッフと来場者が会話を楽しめるようにしている「つるぼん」内(上写真)、イベントを知らせる黒板

 鶴川団地内にあった市立鶴川図書館のスペースに、地域住民の手で誕生したコミュニティ施設「つるかわ図書コミュニティ つるぼん」が開設してもうすぐ1年半。旧図書館を上回る来館者を集めている。

 「ここは単なる図書館ではなく、交流の場です」――。そう話すのはつるぼんを運営する一般社団法人「つるかわ図書コミュニティ施設運営協議会」の代表理事を務める大森一志さん=人物風土記で紹介。鶴川図書館から暮らしに関するものや児童書、文芸書など、1万を超える書籍を譲り受けるなか、まず目指したのは居心地よく開放的な空間をづくりだったという。

 書棚を減らし、くつろげる席を増やすと共に優しいBGMを流す。一般的な図書館のように私語厳禁とはせず、「利用者とスタッフがおしゃべりすることも普通のこと」に。配架のジャンル分けも手書きのボードを付けて興味をひきやすくし、会話の糸口になりやすいようにした。

イベントも

 一方、館内でのイベントも定例化。毎月第2土曜日には読み聞かせ、第3火曜日には親子で参加できるワークショップを開催しているほか、毎週金曜の午前中には認知症の人たちが館内で軽作業をするのが恒例となっている。

 催しを開くうちに演劇部所属の中学生が「読み聞かせをやりたい」と提案しに来たり、地域住民が「館内でカブトムシを飼わせて」と来館したことで昆虫関連本の展示を合わせて行うなど、近隣住民の提案によって企画が生まれることも出てきているという。

 開設からもうすぐ1年半。学校帰りの児童生徒や親子連れ、散歩ついでに高齢者が立ち寄るようになったが、大森さんは「つるぼんならこういうことができるかも、と地域の人たちに思ってもらえるようになった。地域に愛される場所にしていきたい」と話す。

いつでも行ける

 つるぼんは昨年5月に民営施設としてオープン。鶴川図書館の閉鎖が決まるなか、「図書館機能を存続してほしい」との要望を受け、鶴川エリアで活動する社会福祉法人の理事長や認知症の専門家、不登校児童のサポート法人の代表などの地域住民らが集まり、「どのような施設が望ましいか」と議論を重ねた末に誕生した。鶴川団地には高齢の住民も多く、自宅以外に居場所がないといった人たちにとって、気が向いたらいつでも行ける場所が必要と考えたという。

 施設を支援する町田市教育委員会によると、つるぼんの昨年度来場者数は10万3548人。鶴川図書館が最後に「通常運転」した23年度来場者数の7万5574人を超えたといい、担当者は「25年度の来場者目標は年間で7万2千人だったが、これを約3万人上回っている」と話している。

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