大和 人物風土記
公開日:2026.10.23
10月13日に手作りの医療用帽子100個を大和市に寄贈した 久保 和子さん 下鶴間在住 78歳
洋裁で社会の役に立つ
○…60年近くにわたって続け、ライフワークの一つとなっている洋裁が社会貢献につながった。さまざまな事情で髪が抜けた人たちのために医療用の帽子を手作りし、大和市に寄贈した。市長から感謝状を受け取った時、「好きなことで社会の役に立てているのかも」とうれしい気持ちになった。「誰かに喜んでもらえていると思うと、生活に張り合いが出るもの」と笑顔をみせる。
○…下鶴間に生まれ、林間小学校、大和中学校に学んだ。20代を前に洋裁学校に通い始めた。授業では教科書を使った座学と並行し、実践演習の一環でエプロン作りが課題として行われた。すぐに洋裁の面白さと奥深さに魅了され、一心不乱に取り組んだ。すると、勤勉な姿勢とできあがった作品が高く評価され、二十歳を過ぎると洋裁を教える側として教壇に立つようになった。
○…26歳の時に結婚した。子育ての間は洋裁を離れたが、50代に入って講師を再開した。60歳からは独立した子どもたちの部屋を使って教室を開いた。現在も週に2回、3時間1コマのレッスンを行う。料理や油絵など色々なことに挑戦してきたが、「洋裁だけ続けてこられた」。継続の秘けつは「好きだから」。夫が着用するシャツも自信作の一つだ。サイズはぴったりで、愛情と真心がこもっている。
○…2011年に東日本大震災が発生した際、生徒の親族が被災し、住まいが流された。「何かできることを」と自宅でエプロンを手作りして被災地に送った。病気を患った生徒に医療用帽子を作ったのも「洋裁で何か力に」と思ったから。これから先、「大好きな洋裁を末永く続けられたら」とにっこり。温もりあふれるシャツを着た「大切な人生の伴侶」も笑顔で応援している。
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