世界的に注目度が高まっている「SDGs」の取り組み。市内高校の教育現場でも、徐々に浸透し始めている。市内のほとんどの高校で社会科や総合的な学習の時間に題材として扱われているほか、文化祭や生徒会活動などでも実践。その中から特徴的な取り組みをピックアップした。
市立横須賀総合
市立横須賀総合高校では2015年頃から、平和や国際連携を実践する「ユネスコスクール」への加盟準備を進めている。「ユネスコスクール」には、世界中で1万校以上の教育機関が加盟。地球規模の課題を若者が対処できるよう教育内容や手法の開発・発展を目指す。これに加盟することはESD(持続可能な開発のための教育)を実践することであり、SDGs全ての目標達成に貢献するものとされている。
また、着なくなった子ども服を難民に届ける取り組みに賛同。大手衣料品店「ユニクロ」が進める「”届けよう、服のチカラ”プロジェクト」に参加し、文化祭で呼びかけを行い2千枚以上を集め寄付した。
校舎には、生徒にSDGsへの意識向上を図ろうと横断幕を掲出している。
県立海洋科学
県立海洋科学高校では、目標14「海の豊かさを守ろう」を実践。海藻が減ってしまう「磯焼け」の原因であるウニを利活用しようと、水産技術センター(三浦市)協力のもと、18年から規格外の三浦産キャベツを餌として与え食用に養殖。「キャベツウニ」と名付け名産品化を目指している。同じく磯焼けの原因であるアイゴを、フライにしハンバーガーに仕上げた「磯焼けバーガー」を開発。よこすかさかな祭りで17年から販売。また、大きさが不揃い・漁獲量が安定しないなどの理由から市場に出回らない「未利用魚」の利活用も推進。オキヒイラギと呼ばれる魚をアヒージョの缶詰に加工。学内外で販売している。
県立横須賀
県立横須賀高校では、花王株式会社が行っている「リサイクリエーション」に賛同。再利用を意味するリサイクルと新たな価値を創造するクリエーションを合わせ造語で、単に再利用するのではなく新たなものを作り出そうとする取り組み。洗剤やシャンプーの詰め替え用パックを回収し、再生樹脂ブロックに加工。同校では、昨年の文化祭でこれの回収ボックスを設置し2600パック以上を集め業者に提供。現在も回収を行っている。
県立明光
19年度から高校の新学習指導要領に「総合的な探求の時間」が盛り込まれ、県立明光高校はSDGsをテーマとした研究開発校に指定。19〜21年度の3カ年実施されている。手始めに今年度は、教員を対象にした勉強会や海岸清掃事業などを展開する「かながわ美化財団」協力のもと全校生徒に講演・ワークショップを開催するなど、認知度向上に注力している。
また、3人の生徒が台湾で行われたSDGsをテーマにしたフォーラムに参加。SDGsを学ぶことができるカルタを作成し発表を行った。
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