創作絵本「のらねこミイちゃんのおんがえし」の原案を手掛けた 西郷 悦子さん 汐入町在住 81歳
「誰かの役に」が原動力
○…自身が原案を手掛けた絵本「のらねこミイちゃんのおんがえし」が完成した。”地域猫”と長年ふれあっていた友人の話を基にしたもので、子ども向けミュージカルのストーリーとして発案。「もともと、思いついた言葉を書き連ねるのが好きで、孫に聞かせるようなイメージ」。縁があって絵本として日の目を見ることができ、感慨もひとしおだ。
○…汐入町で生まれ育って80年。1960年代、いわゆる「女性総合職」のはしりとして、大手自動車会社に勤めた。「動いていないと気が済まない性分で、男社会の中でも珍しがって使ってもらっていた」と笑う。結婚後に退職し、子育てに専念したが、夫が急逝。元同僚からの推薦もあり、20年ぶりに同じ会社に再就職した。海外取引や社員教育を束ねる部署などに携わったが、「専業主婦時代、PTAの副会長になった際、人前でうまく話せるよう夫の勧めで『話し方教室』に通った。これが思わぬところで仕事に役立った」。定年まで働き、福祉関係の会社に転職。そこでの知識も活かしながら、地域の民生委員を長く務めてきた。
○…昨年、創立20年を迎えた市民団体「よこすかまちづくり市民の会」では会報誌の編集を担当。15年続けた民生委員を退任後も、町内会副会長としてボランティア活動を続ける。地元の高齢者に横須賀猫部の主催する地域食堂へ誘ったり、独居の人に声掛けをしたりと、地域活動でもまだまだ現役だ。
○…自宅には鎌倉に住む孫の写真がずらり。短歌や水彩画など趣味の時間を楽しみつつ、常に頭にあるのは、相談ごとや困りごとがありそうな人のこと。「誰かの役に立てること、人と関わることが私の生きる気力」と優しく微笑んだ。
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