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横須賀・三浦 スポーツ

公開日:2026.07.17

学校の垣根越えた野球愛 6校連合で挑んだ夏

  • 仲間のヒットに歓喜する「6校連合」のベンチ=7月11日、小田原球場

    仲間のヒットに歓喜する「6校連合」のベンチ=7月11日、小田原球場

 「笑顔でいこうぜ!」。九回裏2死三塁。6点を追う苦しい展開でも、色とりどりのユニフォームが並ぶベンチには明るい声が響いていた。しかし、意地の一打を狙った打球は無情にも二塁手の正面へ。夏のまぶしい日差しを浴びながら、全国高校野球選手権神奈川大会で「6校連合」の戦いは2回戦で終わりを告げた――。

 部員不足を補うため、海洋科学、三浦初声に横浜市の青葉総合、釜利谷、永谷、横浜明朋の4校を加えてチームが結成されたのは5年前。平日の部員らは各校で汗を流し、合同練習は週末のみ。連携することが難しい環境だが、「野球が好き」という純粋な気持ちが自然と選手をまとめ、寄せ集めではなく”ひとつの部”としての空気が醸成されていった。

 海洋科学、三浦初声は夏の初勝利がかかり、来年度に統廃合される永谷は最後となる今大会。それぞれ抱える事情は異なるなか、チームが掲げた目標は「4回戦進出」。合同練習の機会の少なさから、ともすれば「出場すること」が目的になりがちな連合チーム。だが、相沢怜監督は「野球への情熱や固い結束力で、戦略を立てて戦えるチームに成長した。決して高い目標ではなかった」と話す。

 そんなチームワークを裏付けるように、各校の選手たちが心待ちにしていたのは「仲間と会える週末」。三浦初声の増渕貫輔選手(3年)もそんな一人だ。一年前に父の陽輔さんが山形県へ転勤が決まっても、「最高の仲間」と野球を続けるために大学生の兄と神奈川に残る道を選んだ。泥だらけのユニフォームを自分で洗い、週末は早朝から練習へ向かう。陽輔さんは「学校以外に居場所を見つけて視野が広がった。よく頑張ったと思う」とねぎらった。

 1回戦の勝利後、校歌の代わりに大会歌『栄冠は君に輝く』を声を張り上げて歌った瞬間は、チームにとって最高の思い出となった。「ヒット1本で相手を飲み込むほどベンチが盛り上がる。この仲間だったから、こんなに熱い夏が過ごせた。引退後も、絶対に関係は続けます」。試合後には泣き崩れた赤坂洸翔キャプテン(海洋科学3年)に、ようやく笑顔が戻った。

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