横須賀・三浦 社会
公開日:2026.08.14
小学生漫才師「カーテンズ」 笑い生む怒涛の掛け合い
漫才の世界に逗子市の小学生コンビが殴り込んでいる。「カーテンズ」の文太さん(芸名・三年熟成)と慶人さん(同・ミサイルポット)。結成3年、毎年「M-1グランプリ」に挑戦している彼らの笑いの哲学やいかに。稽古場に向かった。
* * * *
逗子市内のフリースペース「cas!ca(カシカ)」(逗子市沼間)。味わいのある木製の扉を開けると、子どもたちの無邪気な笑い声と、ハツラツとした2人の掛け合いが聞こえてくる-。
「どうもカーテンズです」「頑張っていこう」。マイクスタンドに見立てた空間の真ん中で、テンポ良くネタが始まった。登場するのはエイリアンに世界的歌手ジャスティン・ビーバー、さらには明智光秀に近所の架空のおばあさん。奇想天外な展開で畳みかける文太さんのボケに、慶人さんが絶妙な間と正確無比なツッコミで切り込んでいく。
コンビ結成は2024年2月。きっかけは同年1月に発生した能登半島地震だった。重たい雰囲気を紛らわせようと検索した過去の「M-1グランプリ」の映像に、文太さんが衝撃を受けた。
「漫才ってこんなに面白いの?」。すぐさま元々仲が良かったという慶人さんを誘い、お笑いの世界へと足を踏み入れた。
実はコンビを組む前から互いに芸名を持っていた。それが、「カーテンちぎる」と「カーテン直す」。この名残がコンビ名につながった。現在の芸名にも独創的なネーミングセンスが光る。「三年熟成」は、ある日、文太さんが街中で見かけたポスターに書かれていた「熟成」という文字から着想を得た。「歴を重ね、熟成された芸人は面白くてかっこいい。ピンときた」と文太さん。
そんなパンチの利いた芸名を告げられ、慶人さんも負けじと、好きなアニメ、ガンダムシリーズに登場する装備品から引用し、インパクト重視で「ミサイルポット」を名乗る。
ネタ作りは完全な二人三脚。文太さんがアイデアを出し、慶人さんが意見を重ねる。同フリースペースの友人らなどに出来上がったネタを披露しながら、ブラッシュアップしていく。
そして、2人の初陣となった24年の同グランプリ。突拍子もない展開で押し切る「英会話教室」のネタで予選会場に笑いの渦を生んだ。各会場で特に優れたアマチュアに贈られる「ナイスアマチュア賞」を受賞し、“破天荒小学生コンビ”の名を轟かせた。
アマチュアコンビが同グランプリを初戦通過する割合は100組に数組とも言われるなど、その舞台は甘くない。2分間という短い制限時間の壁にもぶつかり、今年も1回戦敗退の悔しさを味わった。それでも落ち込む様子は微塵も感じさせない。「漫才の設定に関する説明をもっとすればよりウケる」など改善点を冷静に分析。「面白い」を純粋に追求するたくましさがきらりと光る。
目下の目標は2回選進出。「自由な漫才が、”自分たちらしさ”」。若き漫才師の挑戦は続く。
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