横須賀・三浦 トップニュース社会
公開日:2026.10.16
心強い支援の力 多量の土砂に苦戦
横須賀市や三浦市に甚大な被害をもたらした台風25号に伴う大雨から、まもなく1カ月となる。しかし、地域には乾いた泥が舞い上がる道路や土砂崩れの影響で立ち入り制限が続く公共施設など、今なお災害の爪痕が生々しく残る。
旭小学校
学校裏の崖が崩れて敷地内や体育館へ大量の土砂が流入し、校舎が使えずオンライン授業を余儀なくされていた三浦市立旭小学校。10月14日からは、近隣の上宮田小学校の校舎を間借りする形で、児童140人の対面授業や給食がようやく再開した。
児童の日常を取り戻すための懸命な復旧作業が続いている一方、現場での土砂撤去は困難を極めている。専門業者により重機を用いた作業が進められているものの、土砂の流入量が多く時間を要しているという。
安全確保の観点から関係者以外は現在も立ち入り禁止の状況が続いており、マンパワーが必要とされるなかでもボランティア等の支援を受け入れることはできない。また、撤去作業完了後には再び崩落する危険がないか点検を実施する予定となっており、完全復旧までにはまだ時間がかかりそうだ。
小網代の森
約70haの広大な敷地に、森林や湿地、干潟の多様な自然環境を有する三浦市の小網代の森でも土砂崩れが発生した。
これを受けて、管轄する神奈川県では11月末まで全面閉鎖としてホームページなどで周知しているが、期間が延長される可能性もあるという。
くりはま花の国
複数箇所の土砂崩れや倒木により臨時休園が続いている、横須賀市神明町のくりはま花の国でも深刻な被害が出ている。
緩やかな丘陵地に広がる約1・8ヘクタールの花畑「ポピー・コスモス園」は、全体の約4分の1が土砂に埋まった。この花畑を開放して行われる毎年秋恒例の「コスモスまつり」が10月17日(土)から予定されていたが、同月13日現在、開催未定となっている。
同園の担当者によると、現在は市と協議しながら部分開園に向けて作業を進めている最中。特に被害が大きかったコスモス畑は、専門家による調査も始まったところだという。
心強い支援の力
厳しい状況が続く中、被災者を支える温かい動きも芽生えている。9月25日に災害ボランティアセンターを立ち上げ、被災者が求める支援内容の調査を行ってきた横須賀市社会福祉協議会(市社協)。10月9日には開設後初めてボランティアの派遣が実施された。
作業が行われたのは、須軽谷に住む笠井悦子さん(88)が住む民家。家屋の四方を取り囲むように裏山から土砂が流れ込み、大家がボランティア派遣を依頼したという。市社会福祉協議会の呼びかけに応じ、駆け付けたボランティアは30代から70代まで市内在住の7人。協力しながら3時間ほどで作業が完了した=写真。
玄関前はシャベルで自ら取り除いたものの、「雨水を含む泥は重くて大変だった」という笠井さん。一人暮らしのため途方に暮れていたところで、「ボランティアの皆さんは明るく気持ち良い人ばかり。こんなに人の助けをありがたく思ったことはなかった」と感謝の声を述べていた。
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